BYD RACCO試乗記:軽EVの常識を覆す存在感と価値

先日、BYD RACCOの試乗レポートが特別寄稿として公開されました。この連載は一度最終回を迎えていましたが、今回は単発の特集として復活したものです。筆者は、このBYD RACCOに強く惹かれ、試乗する機会を得た結果、その優れた特性を読者に伝えるべく筆を執りました。
ご存じの通り、BYD Autoは中国を拠点とする自動車メーカーであり、現在では電気自動車分野においてテスラを超える世界トップの販売実績を誇ります。1995年にバッテリーメーカーとして創業したBYD Companyから2003年に自動車事業部門が独立し、以来急速な成長を遂げてきました。2025年にはEVの年間販売台数が225万台に達し、プラグインハイブリッド車などを含めた乗用車全体の販売台数は460万台を記録するなど、わずか26年の歴史で驚異的な数字を叩き出しています。その競争力の源泉は、安全性、寿命、コストパフォーマンスに優れた自社製バッテリーの搭載と、原材料調達から車両製造までを一貫して行う垂直統合型の生産体制にあるとされています。
今回の試乗車は「300 Premium」という最上位モデルで、価格は249.7万円です。国のCEV補助金(軽EVとしては低めの15万円)を差し引いても、実質価格は234.7万円となります。しかし、多くのRACCOユーザーがこの最上位モデルを選んでいるという事実は、彼らがこの価格以上の価値を認めていることを示唆しています。RACCOを目の当たりにした際、まず驚かされるのは、軽自動車の枠を超えたその強力な存在感と、随所に感じられる上質な仕上がりです。多くのユーザーが価格と品質のバランスを考慮し、「イエス!」と判断する理由も、まさにこの点にあると言えるでしょう。
BYD RACCOは、単なる移動手段としての軽EVにとどまらず、所有する喜びやドライブの楽しさを提供する一台です。環境性能と経済性を兼ね備えながらも、品質やデザインにおいても妥協しない姿勢は、これからの電気自動車市場における新たな基準を提示していると言えるでしょう。未来を見据えた技術革新と、ユーザーへの真摯な価値提供が、BYDの成功を支える基盤であり、私たちに豊かなモビリティ体験をもたらしてくれます。