JATA、春スキー&スノボキャンペーンで国内旅行者の早期予約を促進:インバウンド増加と需要平準化への対応

日本旅行業協会(JATA)は、国内のスキー・スノーボード市場が直面する課題に対応するため、画期的なキャンペーン「春スキー&スノボは先取りがお得!3月出発キャンペーン」を始動しました。この取り組みは、減少傾向にある国内スキー・スノボ愛好者を呼び戻し、さらに訪日外国人旅行者(インバウンド)の増加による予約の偏りを是正することを目的としています。JATAは、春スキーの隠れた魅力を前面に押し出し、日本人旅行者に対して早期予約と平日の利用を促すことで、持続可能な国内観光市場の形成を目指します。キャンペーンには大手旅行会社9社が名を連ね、2027年3月の出発を対象とした魅力的な宿泊プランやツアーが提供される予定です。
国内スキー市場の現状とインバウンドの影響
日本のスキー・スノーボード人口は、1990年代後半のピーク時と比較して大幅に減少しており、現在は400万人前後の水準にとどまっています。この一方で、訪日外国人旅行者によるスキー・スノーボード需要は急増しており、コロナ禍以前の90万人から、最近では150万~200万人に達すると推定されています。外国人旅行者は長期滞在かつ早期に予約を確定させる傾向があるため、国内旅行者が直前予約をしようとすると、宿泊施設や航空券の確保が困難になる、あるいは価格が高騰するといった問題が生じています。この状況は、国内のスキー・スノーボード愛好者にとって大きな障壁となっており、市場の活性化を阻害する要因の一つとなっています。
国内スキー市場は、かつての隆盛期と比較して大きな転換期を迎えています。1990年代後半には1800万人以上を誇ったスキー・スノーボード人口は、現在では400万人程度にまで落ち込み、この減少傾向は依然として続いています。この一方で、日本の雪質や景観が世界的に評価され、訪日外国人旅行者(インバウンド)によるスキー・スノーボード需要は著しく増加しています。特に、外国人旅行者は数ヶ月前から航空券や宿泊施設を予約し、滞在期間も比較的長い傾向があります。この早期予約・長期滞在のスタイルは、日本人旅行者の予約行動とは大きく異なり、特に年末年始や週末といったハイシーズンにおいては、外国人旅行者による予約が先行し、日本人旅行者が希望する日程や宿泊施設を確保するのが困難になる状況が頻発しています。この需給のミスマッチは、日本人旅行者の国内スキー離れをさらに加速させる可能性があり、国内観光産業全体にとっても深刻な課題となっています。
春スキーキャンペーンと新たな旅行スタイルの提案
JATAが今回注目したのは、ハイシーズンである1月~2月と比較して、インバウンドの予約で埋まっていない枠が比較的多く残されている3月の出発です。春スキーは、天候や気温が安定しており、吹雪のリスクが少ないため快適なコンディションで楽しめます。また、ゲレンデやリフト、施設周辺の混雑が緩和されるため、ゆったりとした時間を過ごせるという魅力があります。さらに、春休み中の学生をターゲットにすることで、卒業旅行などの若年層の需要を取り込むことも期待されています。JATAは、このキャンペーンを通じて春スキーの魅力を再認識してもらうだけでなく、日本人旅行者にも「早期予約」と「平日利用」を促すことで、旅行のスタイルをグローバルな視点に合わせて変化させていくことの重要性を訴え、持続可能な観光モデルへの第一歩としたいと考えています。
JATAが「春スキー&スノボは先取りがお得!3月出発キャンペーン」において、特に3月出発に焦点を当てたのは、戦略的な意図があります。1月や2月といったピークシーズンと比べ、3月は訪日外国人旅行者による予約の集中がやや緩和され、まだ空室やツアー枠に余裕があるため、日本人旅行者がアクセスしやすい時期だと判断されたからです。この時期のスキー・スノーボードには、数多くの魅力があります。例えば、天候が穏やかで晴天の日が多く、気温も比較的暖かいため、吹雪といった悪天候に見舞われるリスクが低く、快適に滑走を楽しめます。また、ゲレンデやリフトの混雑が大幅に緩和されるため、待ち時間が少なく、自分のペースでゆったりとスキーやスノーボードを満喫できるのも大きな利点です。さらに、学生の春休み期間と重なることから、卒業旅行や友人との旅行として若年層の需要を喚起する絶好の機会でもあります。JATAは、これらの春スキーの具体的なメリットを広く伝えることで、新しい需要層を開拓しようとしています。加えて、このキャンペーンの真の目的は、単に春スキーのプロモーションに留まらず、日本人旅行者の予約行動全体に変化をもたらすことにあります。つまり、「直前の週末集中型」から「早期予約・平日利用型」への意識改革を促し、グローバルな観光トレンドに適応するような新しい旅行スタイルを定着させることを目指しています。これは、国内の観光資源をより効率的に活用し、持続可能な観光産業を構築するための重要なステップと位置づけられています。