KEENのトレイルランニングシューズ「SEEK」の実力検証:50kmと100kmレースでの評価








サンダルやハイキングシューズで広く知られるKEENが、満を持して投入した本格的なトレイルランニングシューズ「SEEK」。これまでのブランドイメージからは想像しにくい高性能に、筆者は当初懐疑的な見方をしていました。しかし、実際に50kmと100kmという長距離のトレイルランニングレースに参加し、合計150km以上をこのシューズで走破することで、その秘められた実力と優れた快適性を深く認識することになりました。本記事では、その詳細な使用体験を基に、KEEN SEEKの魅力を徹底的に掘り下げていきます。
トレイルランニングシューズは、その軽量性と優れた走行性能から、近年ハイキング愛好者の間でも人気を集めています。KEENがこの分野に参入したことは、多くの人々にとって意外なニュースだったかもしれません。筆者自身も、業界向けの展示会で「1,500kmにも及ぶテストを経て開発された、高い耐久性を誇る製品」という説明を受けた際、その言葉の裏にある真の性能を測りかねていました。
KEENといえば、日常使いのサンダルや手軽なハイキングシューズのイメージが強く、本格的なトレイルランニングシューズに必要な走破性、耐久性、クッション性、反発力といった要素とは結びつきにくいと感じていました。これはまるで、軽自動車で有名なメーカーが突如としてF1マシンを開発したと聞かされた時のような驚きであり、「本当に使えるのか?」という疑問符がつくのは自然な感情だったと言えるでしょう。
そのような背景の中、筆者はトレイルランニングを本格的に始めたことを契機に、KEEN SEEKの性能を自らの足で確かめる機会を得ました。2026年に開催された「第5回FunTrails Round みなの50K/30K」と「奥信濃100」という二つのレースにSEEKを着用して出場。前者は50km、後者は100kmという長丁場であり、練習も含めると合計200km近くの山道を共に駆け抜けました。
レース後半では疲労困憊で足を引きずる場面もありましたが、SEEKと共に困難を乗り越え、多くの声援を受けながら無事にゴールテープを切ることができました。この経験を通じて、トレイルランニング初心者である筆者にとって、SEEKはまさに「最高の相棒」となり、現在所有する他のトレイルランニングシューズの中でも一番のお気に入りとなったのです。