れきしぶんか

きじま家の伝統レシピ:旬のグリーンピース豆ごはん

今回は、料理家きじまりゅうたさんが、家庭で長年愛されてきたグリーンピースの豆ごはんのレシピをご紹介します。この料理は、りゅうたさんの母である杵島直美さん、そして祖母である村上昭子さんの三代にわたる家庭料理の知恵が詰まった逸品です。特に、グリーンピースのさやから旨みを引き出す独自の方法が、深みのある味わいを生み出します。この記事では、この特別な豆ごはんの作り方を詳しく解説し、きじま家伝統の味を家庭で再現できるようにご案内します。

きじまりゅうたさんが提案する豆ごはんの作り方は、まず米を洗い、30分から60分ほど水に浸すことから始まります。この工程は、米が十分に水分を吸収し、ふっくらと炊き上がるために非常に重要です。浸水させた水は使わず、新しくだしを取った煮汁で炊き上げます。

次に、グリーンピースのさやから豆を取り出し、さやを鍋に入れます。さやが浸る程度の水と少量の塩を加え、火にかけます。沸騰したら弱火で約15分煮込み、さやを取り除きます。この工程で、さやから豊かな風味が抽出され、豆ごはんの味の決め手となるだしが作られます。

さやを取り除いた鍋に豆を加え、沸騰後弱火で約3分間茹でます。豆をそのまま冷ますことで、色鮮やかでハリのある仕上がりになります。この煮汁は、炊飯時に使う大切な要素です。

昆布は水で湿らせて柔らかくしておきます。米の水気を切り、炊飯鍋に入れたら、先ほど作った豆の煮汁を300~350ml加えます。水の量は炊き上がりの好みに合わせて調整可能で、硬めが好きなら少なめに、柔らかめが好きなら多めにします。吸水が十分なため、通常より少なめの水量でも芯が残る心配はありません。

鍋に蓋をして中火にかけ、沸騰したらごく弱火にして約12分炊きます。炊き上がったら昆布を取り出し、茹でた豆を加えて再度蓋をし、強火で約10秒熱します。その後火を止め、10分間蒸らしてから全体を軽く混ぜ合わせれば、香ばしい豆ごはんの完成です。炊飯器を使用する場合は、米を炊飯器の内釜に入れ、目盛りまで煮汁を注ぎ、昆布を加えて白米モードで炊飯します。炊き上がり後に昆布を取り除き、豆を加えて数分置き、軽く混ぜて仕上げます。

きじま家の豆ごはんレシピは、旬の食材の持ち味を最大限に引き出すための工夫が凝らされています。特に、グリーンピースのさやからだしを取るという手間ひまかけた工程が、深い味わいと豊かな香りを生み出します。このレシピを通じて、家庭で簡単に、それでいて本格的な日本の味を楽しむことができるでしょう。

東洋医学の知恵:不調を和らげる「衝門」のツボ

毎日の生活で感じる身体の不調を和らげるため、東洋医学の知恵が注目されています。特に「衝門」というツボは、腹部の不快感、排尿困難、妊娠中のむくみといった症状に効果があるとされており、中医学の専門家である鍼灸師、兵頭明先生がその詳細を解き明かします。ツボの位置や作用メカニズムを理解し、日常に手軽なセルフケアを取り入れることで、健康な体づくりをサポートできます。

「衝門」は、鼠径部に位置する脾経のツボで、その名称は「衝」(衝動、拍動)と「門」(門戸)に由来します。具体的には、大腿動脈の拍動が感じられる場所の外側にあり、脾の経絡が腹腔へと入る重要な入口とされています。このツボを刺激する方法は簡単で、親指の腹で垂直に10秒間押し、これを5回繰り返すだけです。このシンプルな動作が、腹痛や腹部の膨満感を和らげ、体内の余分な水分排出を促すことで排尿の困難さや妊娠中のむくみの改善に役立ちます。さらに、鼠径部の痛みを軽減する局所的な作用も期待できます。

「衝門」のツボには、つわりの重症化や、のぼせ、イライラ、動悸といった妊娠初期の不調、中医学でいう「胎気上衝」を和らげる効果があることも知られています。また、排尿障害の治療では、「衝門」と「大敦」という別のツボが併用されることもあります。ツボの位置を正確に把握するためには、「同身寸法」という、自分自身の指の幅を基準にする測り方が有効です。これにより、個人の体格差に関わらず、適切なツボの位置を見つけることが可能になります。この古代からの知恵を活用し、日々の健康増進と不調の緩和に役立てていきましょう。

身体が持つ自然な治癒力を引き出し、日々の生活をより豊かにするために、ツボ押しは有効な手段です。東洋医学の教えに基づいたセルフケアは、身体と心のバランスを整え、活気ある毎日を送るための手助けとなるでしょう。

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古文書が語る歴史:中村直勝と双柏文庫の魅力

歴史書や歴史番組が常に人々の関心を集める中で、近年、歴史学者たちは「歴史を覆す新事実」の発見を盛んに語っています。これらの新事実の根拠となるのが、貴重な古文書です。特に、日本古文書学および日本中世史学の権威として知られる中村直勝博士(1890~1976)がその生涯を捧げて収集した「双柏文庫」は、宸翰、公武家文書、書簡、願文、起請文、摺仏など多岐にわたる資料を含み、その歴史的価値は極めて高く評価されています。博士のコレクションの中核を成すのは、当時の事情や状況を伝える「消息」と呼ばれる書簡であり、これらは当時の人々の息遣いを現代に伝えています。

大和文華館では、中村直勝博士の没後50年を記念し、特別企画展「古文書の魅力―没後50年 中村直勝と双柏文庫―」が開催されます(2026年5月30日~7月7日)。本展の主な見どころについて、大和文華館学芸部係長の一本崇之さんが詳しく語ってくれました。

一本氏によると、中村直勝博士は、荘園や南北朝時代の研究で著名な学者であり、京都大学、京都女子大学、大手前女子大学(現・大手前大学)で多くの後進を育成しました。その門下からは、数々の優れた歴史学者が誕生しています。大和文華館に所蔵される「双柏文庫」は、博士が生涯をかけて集めた古文書の集大成です。この企画展では、博士が深く愛した「双柏文庫」の古文書が、博士自身の言葉とともに展示され、その魅力を余すところなく伝えます。

特に注目すべき展示品の一つは、博士が初めて見て心を奪われたという「足利尊氏自筆御神号」です。皇国思想が根強かった当時、店主は逆賊とされた足利尊氏の書を入手することに反対しましたが、博士はこれを押し切って購入し、自身のコレクションの中で「最も優れたもの」として大切にしました。また、「鷹司教平書状」と「深如海院宮女房奉書」の二幅も必見です。これらは異なる伝来を持つものの、博士が同じ時期に同じ店で見つけ、購入したものです。鷹司教平は江戸時代の公卿であり、その妻である深如海院宮(文智女王)は後水尾天皇の皇女として生まれながらも不遇な生涯を送りました。博士は、朝廷や幕府の権力に翻弄された二人の運命に深く思いを馳せ、これら二幅を一つの箱に納めて、二人の冥福を祈ったと言われています。

中村直勝博士は、古文書を通じて、過去に生きた人々の人間的な温かみや面影に触れることに最高の喜びを見出していました。この展示会は、博士のその深いまなざしを辿ることで、「古文書の魅力」を再認識する貴重な機会となるでしょう。毎週土曜日午後2時からは、学芸員による列品解説も行われ、より深く作品を鑑賞することができます。

この特別企画展は、中村直勝博士の情熱と学術的功績を称え、古文書が持つ歴史的な重みと人間ドラマを現代に伝えるものです。歴史研究の奥深さとともに、博士が古文書に込めた思いを感じ取ることができるでしょう。古文書学の専門家だけでなく、一般の歴史愛好家にとっても、過去と対話し、新たな発見をするための素晴らしい機会となるはずです。

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