京都に佇む隠れ家日本料理店「大むら」:伝統と革新が織りなす極上の和食体験










日常の尊さを胸に、王道を極める料理人の心意気
新店「大むら」:都会の喧騒を離れた隠れ家空間
阪急烏丸駅から歩いて約5分、今年2月に静かに開店した日本料理店「大むら」は、四条西洞院の裏通りに位置しています。わずか8席のカウンター席のみという贅沢な造りで、京都の中心部にいながらも、日常の慌ただしさを忘れさせてくれるような、落ち着いた雰囲気が魅力です。
料理への情熱:清水大樹氏の軌跡と哲学
店主の清水大樹氏は、幼少の頃から料理に親しみ、家族の喜ぶ顔を励みに腕を磨いてきました。調理師専門学校を卒業後、名料亭「菊乃井」で約10年間研鑽を積み、その後、割烹「祇園ろはん」で料理長として4年半活躍。そして2026年2月、満を持して独立を果たしました。彼の料理哲学は、「菊乃井」の村田吉弘氏から受け継いだ「当たり前のことを当たり前に、決して手を抜かず毎日続けること」という教えに深く根ざしています。この「日常がその人を作る」という信念のもと、清水氏は日々、心を込めた一皿を丁寧に作り続けています。
清水大樹氏との心温まる交流
カウンター越しに、気さくで温かい人柄の清水大樹氏と直接会話を交わすことができるのも、「大むら」ならではの魅力の一つです。料理の背景にある物語や、食材へのこだわりなどを聞きながら、より一層深い食体験を堪能できます。
季節の恵みを凝縮したおまかせコース
「大むら」で提供されるのは、月ごとに内容が変わるおまかせコース9品(13,000円)のみ。清水大樹氏が一人で全ての調理を担当し、フルオープンのカウンターで、目の前で料理が創り上げられていく様子は、まさにライブパフォーマンスのようです。今回は、夏のコースから特に印象的な4品をご紹介します。
夏の始まりを告げる爽やかな先付
夏のコースの口開けを飾るのは、広島産のじゅんさい、群馬産の枝豆、フルーツトマト、そして加茂なすを使った先付です。出汁と青ゆずが絶妙に調和した一品は、夏の訪れを感じさせる爽やかな風味で、食欲をそそります。使用される野菜は、京都、岐阜、群馬など、全国各地から厳選された旬のものです。
海の幸を贅沢に味わう向付
向付には、北海道産の本マグロ、明石のたこ、カンパチといった、新鮮な海の幸が盛り込まれています。魚介類は、淡路市の水口商店や京都市中央市場から直接仕入れられ、その日の最高の素材が提供されます。
出汁の旨味が際立つ絶品椀物
椀物は、淡路産の新玉ネギと、葛を引いた同じく淡路産の鱧、三度豆、松葉ゆずを用いた一品です。マグロ節、鰹節、利尻昆布で丁寧に引かれた出汁は、しっかりとした旨味と輪郭を持ち、玉ネギの甘みと鱧の繊細な旨味が互いを引き立て合い、至福の味わいを生み出します。
涼やかな夏の冷やし鉢
酢の物代わりとして供される冷やし鉢は、見た目も涼やかな一品です。車エビ、湯葉、トマト、ナスを土佐酢のジュレで和えており、素材そのものの味がダイレクトに伝わる、夏らしいさっぱりとした仕上がりです。
料理を引き立てる厳選日本酒
料理との相性を考え、京都の地酒を中心に7~8種類の日本酒が取り揃えられています。半合800円から、一合1,500円から注文可能で、お客様自身で酒器を選ぶ楽しみも提供され、お気に入りの一杯と共に料理を深く味わうことができます。