京都の昼飲み文化を牽引する革新的なワインバー「vous」の魅力





京都の街では、ここ数年で午前中から(時には早朝から)お酒を提供する飲食店が著しく増加しています。このような現象の背景には、古くから商業が栄え、時間的な融通が利く商業者層が厚いことに加え、国内外からの旅行客による「昼間からお酒を楽しみたい」という強い需要が存在していることが挙げられます。特に注目を集めているのが、昨年6月に京都市役所前に開店した「vous」というお店です。この店では、日中から上質なワインと、独創的な点心を堪能できることで知られています。
「vous」のオーナーである佐野央典氏は、かつて香港の著名な飲食グループで6年間にわたりエグゼクティブシェフとして腕を振るい、帰国後には京都で中華料理店「CHINA TONGUE」を成功させました。香港へ渡る以前は、フレンチのシェフとして活躍し、カンボジアのプノンペンにあるホテルで総料理長を務めた経験も持ち合わせています。これらの多様な経験が「vous」の料理に凝縮されており、彼の料理人としての集大成とも言えるでしょう。「CHINA TONGUE」が香港の地域色豊かな中華料理を提供する一方で、「vous」ではフレンチのエッセンスと中華料理が融合した、斬新な料理体験を提供しています。
「vous」のメニューには、エスカルゴバターの風味豊かな海老焼売とマッシュルームの組み合わせや、フォアグラの旨味が凝縮された鴨スープが口いっぱいに広がる小籠包など、趣向を凝らした逸品が揃います。これらの料理は、まるで高級フュージョン中華レストランのコース料理から抜き出されたかのような洗練された味わいです。ワインとの相性を考慮し、少量ずつ提供されるため、軽い気持ちでつまみ始めるつもりが、つい追加注文を重ねてしまうほどです。また、蒸しパンで具材を挟んだバオや、様々な種類の麺料理も用意されており、気が付けば食事の締めまでしっかりと楽しんでいることでしょう。
佐野オーナーは、「パリのワインバーのように、気軽にワインを楽しめる店にしたかった」と語っており、「vous」の魅力の一つは、ビールやワイン一杯からでも気軽に立ち寄れる、肩肘張らない雰囲気です。店舗は京都市の中心部を東西に走る象徴的な御池通に面していますが、一歩足を踏み入れると、都会の喧騒を忘れさせるような落ち着いた空間が広がっています。ここでは、大人が昼間から心ゆくまでお酒を楽しみ、心地よい時間を過ごすことができます。