伊豆で体験する柑橘の魅力:収穫からジェラートまで




伊豆の恵みを五感で味わう旅:完熟柑橘と極上ジェラートの誘惑
「収穫体験農園 ふたつぼり」:甘さ凝縮の果実が織りなす至福の時
熱川温泉から南へ進むと、目に飛び込んでくるのは、陽光を浴びて輝く広大な山腹です。約7000坪にも及ぶこの地で、130年もの長きにわたり柑橘栽培を続けるのが「収穫体験農園 ふたつぼり」。段々畑からは伊豆七島はもちろん、遠く房総半島から下田の爪木崎まで見渡せ、その壮大な景色はまるで広角レンズで切り取ったかのようです。眩しい日差しが南イタリアを思わせる中、私たちは取材を忘れ、収穫の喜びに没頭しました。
多品種栽培の楽園:一年を通して柑橘の魅力を堪能
温暖な気候と肥沃な土壌に恵まれた東伊豆では、実に多くの種類の柑橘が栽培されています。「ふたつぼり」の最大の特徴は、その豊富な品種数にあります。早生みかんから始まり、ぽんかん、はるか、清見オレンジ、そしてニューサマーオレンジなど、約15~16種類の柑橘が、10月から翌年5月まで途切れることなく収穫できるよう工夫されています。みかん以外にも、レモン、金柑、文旦、グレープフルーツなど、その種類は多岐にわたります。特に1月から5月にかけては、2~3種類の果実を同時に収穫できるため、食べ比べの楽しみも尽きません。
樹上完熟が紡ぎ出す至高の甘み:ニューサマーオレンジの魅力
「ふたつぼり」では、自然の摂理に従い、木の上で完全に熟すまで待つ「樹上完熟みかん」にこだわり続けています。これにより、果実本来の濃厚な甘さとジューシーな果汁が最大限に引き出されます。私たちが訪れた4月には、この地の特産品であるニューサマーオレンジがまさに完熟期を迎えていました。柚子の変異種であり、宮崎県の日向夏と同品種であるこの柑橘は、見た目だけでなく、その香りと味で人々を魅了します。一つ一つ、表面の輝き、爽やかな香り、そしてヘタの黄色い変化という完熟のサインを慎重に見極め、丁寧にハサミで切り取ります。収穫する木に偏りが出ないようバランスを考慮しながら、木々の間を縫って歩き、ふと立ち止まっては青空を見上げ深呼吸をする。その瞬間は、まるで自然のアロマセラピーを受けているかのようで、心身ともに満たされる体験でした。