大地が育むペルーの伝統料理「パチャマンカ」:家庭で楽しむ地球の恵み

大地の恵みを五感で味わう、ペルーの魂が息づく料理の旅
「アース料理」とは何か?ペルーの伝統と大地の神への感謝
「アース料理」とは、大地に食材を埋めて熱することで調理する伝統的な手法を指します。ペルーの「パチャマンカ」は、その代表例であり、大地への感謝の気持ちを込めて作られます。特にじゃがいもを丸ごと蒸し焼きにするこの料理は、ペルーを含む南米アンデス地方に根付く食文化の象徴です。アンデスは5000種を超えるじゃがいもの多様性を誇る地域であり、その豊かな恵みを最大限に生かした調理法が受け継がれてきました。
オーブンで再現!家庭で楽しむ本格パチャマンカの魔法
伝統的なパチャマンカは地中で調理されますが、今回はご家庭のオーブンでその風味を再現するレシピをご紹介します。この料理の魂とも言えるのが、南米原産のハーブ「ワカタイ」です。ワカタイの爽やかな香りが、アンデスの壮大な山々を彷彿とさせ、料理に深みと奥行きを与えます。dancyu秋号2026では、太田シェフの現地での体験談とともに、この特別なレシピが詳しく解説されています。
パチャマンカの簡単レシピ:材料と調理手順
家庭でパチャマンカを作るための材料は、約4Lの鍋1個分で、じゃがいも700g(小さめの様々な品種を組み合わせると良いでしょう)と、Aの材料(ワカタイ40g、香菜30g、にんにく2片、パンカペッパーペースト30g、ビール50g、煎って挽いたクミンシード3つまみ、塩と黒胡椒各ふたつまみ)です。加えて、もし可能であれば干し草を適量用意します。
風味豊かなソースの調合からじゃがいもとの融合まで
まず、ミキサーにAの全ての材料を入れ、なめらかになるまでしっかりと混ぜ合わせ、特製のソースを作ります。次に、この香ばしいソースをじゃがいもにたっぷりと絡ませ、全体に味が均一に行き渡るようにします。この工程が、パチャマンカ特有の深い味わいを生み出す鍵となります。
オーブン調理:大地の恵みを再現する知恵と工夫
オーブンで加熱可能な蓋付きの厚手鍋にクッキングシートを敷き、その上に干し草を置きます。干し草が手に入らない場合は、クッキングシートの上に直接ソースを絡めたじゃがいもを並べても構いません。野菜の茎や他のハーブで代用することも可能です。じゃがいもの上にさらに干し草を被せて蓋をし、200℃に予熱したオーブンで約1時間焼きます。竹串がスムーズに通れば完成ですが、まだ硬い場合は追加で加熱してください。
太田哲雄シェフ:アンデスとアマゾンを繋ぐ料理人
このパチャマンカのレシピを考案したのは、シェフの太田哲雄さんです。イタリアとスペインでの修行を経て、2013年にペルーへ渡り、国民的シェフのもとで経験を積みました。アマゾンで原種のカカオに出会い、その魅力に惹かれた太田シェフは、2019年に長野県軽井沢町に移住。現在は予約制のレストラン「ラ・カーサ・ディ・テツオ オオタ」や食堂「マードレ」を経営する傍ら、アマゾンカカオの輸入販売も手がけています。