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富裕層向け「NINJA ORIGINS」ツアー、伊賀甲賀で本物の忍者文化を体験

風のヘリテージ社と「忍びの里伊賀甲賀忍者協議会」は、欧米豪の富裕層を主なターゲットとした、史実に基づく本格的な忍者文化体験ツアー「NINJA ORIGINS」の販売を開始しました。この取り組みは、単なるエンターテイメントとしての忍者像を超え、日々の生活や生業の中から忍術を生み出した「本物の忍者文化」を伝えることを目的としています。日本遺産「忍びの里 伊賀・甲賀」が持つ独特の文化と価値を世界に広め、同時に観光による収益を地域の文化財保護へと繋げる、新たな地域振興モデルの構築を目指しています。

このツアーは2名から6名の少人数制で、英語と日本語の両方に対応しています。参加者は、忍術の思想と技を深く学ぶ本格的な修行体験、地元の文化継承者との交流、甲賀衆が任務成功を祈願した重要文化財である油日神社での特別な祈祷、そして伊賀流忍者博物館での潜入ミッションなど、多岐にわたるプランを体験できます。食事には、伊賀焼の器で提供される地元の食材を活かしたフレンチ「土と炎の晩餐」が用意され、宿泊施設には、登録有形文化財を改築した「NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町」や、武家屋敷跡を再生した「SUITE VILLA NOZAKI」といった歴史的な建造物が利用されます。料金は、4名参加の場合で1泊2日1人あたり20万円から、2泊3日では35万円からとなっており、公式サイトで予約を受け付け、専任の「忍者コンシェルジュ」が参加者の興味や予算に応じた行程を提案します。

この「NINJA ORIGINS : Real Ninja Journeys & Experiences」事業は、文化庁の補助事業による実証期間を経て、現在は民間主導の運営体制へと移行した官民連携のプロジェクトです。三重県伊賀市と滋賀県甲賀市の自治体を超えた広域連携と、民間企業の持つマーケティングや運営ノウハウを融合させることで、地域全体の文化観光の質を高め、持続可能な地域活性化への貢献が期待されています。

地域固有の文化は、その土地が持つかけがえのない宝であり、それを未来へと繋ぎ、さらに世界へと発信していくことは、現代社会において極めて重要な取り組みです。このようなプロジェクトを通じて、過去の遺産が新たな価値を生み出し、地域経済に活力を与えることで、豊かな文化が次世代にも継承されていくことでしょう。

JR西日本と佐川急便、連携協定締結で物流と移動を融合

JR西日本と佐川急便は、利用者にとってより豊かな体験を提供し、地域間の人の流れを促進するため、戦略的な提携を結びました。この提携は、「移動」と「物流」という異なる分野のシステムを融合させることで、新たな価値創造を目指すものです。具体的には、鉄道の予約プロセスと荷物の配送ネットワークを連携させ、旅行者の利便性を飛躍的に向上させる計画が進められています。

このパートナーシップの根幹をなすのは、モビリティとロジスティクスを統合した「共創エコシステム」の構築です。2030年代を目標に、JR西日本の鉄道予約システムと佐川急便の配送システムが連携し、移動と物流の境界をなくしたサービス提供を目指します。これにより、利用者はこれまで以上にスムーズに旅行計画を立て、荷物の心配なく旅を楽しむことができるようになります。さらに、2028年にはJR西日本グループが提供する様々な荷物関連サービスが佐川急便の物流オペレーションシステムと統合され、一元化されたサービスとして提供されることで、効率性と利便性が大幅に向上する見込みです。

また、この協定は、西日本地域への観光客誘致にも注力しています。新幹線を利用した迅速な広域配送と、トラックによる地域内配送を組み合わせた手荷物配送サービスを展開することで、国内外からの訪問客がより快適に西日本を周遊できるようになります。その第一弾として、2026年6月からは京都・大阪と広島・博多間で「Same-day Delivery WEST」と称する手荷物即日配送サービスの実証実験が開始されます。これは、都市間で手荷物を当日中に届けることで、手荷物による旅行の負担を軽減し、利用者の満足度を高めることを目的としています。

さらに、海外の旅行予約サイトであるKlookやKKdayといったプラットフォームとも連携を深めます。これにより、JR西日本の鉄道パスと同様の経路で予約や支払いが可能となり、佐川急便の伝票システムを利用した出発前からの配送手配が可能になります。これにより、インバウンド旅行者は、手荷物に関する煩わしさから解放され、より自由に、そして気軽に西日本エリアを探索できるようになるでしょう。

JR西日本と佐川急便の連携は、鉄道と物流の垣根を越え、利用者中心の新しいサービスモデルを創出するものです。この協定により、旅行の利便性向上、物流の効率化、そして西日本エリアの観光振興という多角的な効果が期待されています。

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桜葉香る町、松崎:伝統と革新が織りなす美食の楽園

静岡県に位置する松崎町は、海と山に囲まれた美しい地域で、その豊かな自然の中で育まれてきた独自の食文化が息づいています。特に注目すべきは、100年以上にわたり受け継がれてきた桜葉の栽培と加工技術です。この町では、桜が単に美しい景色を提供するだけでなく、人々の暮らしに深く根ざした素材として活用されています。初夏になると町中に広がる桜葉の甘く懐かしい香りは、環境省の「かおり風景百選」にも選ばれるほど、その魅力を物語っています。

松崎町は、日本全国で流通する桜葉の約7割を生産していることで知られており、その中心となるのが「オオシマザクラ」の葉です。この品種は潮風に強く、食用に適している唯一の桜として、地域の風土の中で大切に育てられてきました。明治時代末期に南伊豆の子浦で始まった桜葉漬けの技術は、昭和30年代半ばに松崎町へと伝わり、薪炭産業の衰退後、町の新たな産業として発展しました。1962年頃からは、安定的な生産を目指して畑地での栽培が本格化し、現在に至るまで地域の経済を支える重要な柱となっています。

桜葉漬けの製造は、地元の熟練した職人たちの手によって、一つひとつ丹精込めて行われます。1月から2月にかけて剪定作業が行われた後、5月から8月の期間に、伸びたばかりの若葉が丁寧に手摘みされます。摘み取られた葉は、大きさを揃えて50枚ずつ束ねる「まるけ」という工程を経て、塩漬けにされます。長年この作業に携わる後藤静夫氏によれば、少しの傷でも品質が低下するため、検品には特に細心の注意を払っているとのこと。この惜しみない手間と努力が、松崎町が誇る桜葉漬けの高品質を支えています。

松崎町の桜葉を使ったグルメは、伝統的な和菓子である桜餅に留まりません。地元では、桜葉を使った桜餅を「桜葉餅」と呼び、あんこではなく桜葉が主役であることを強調しています。春限定のイメージが強い桜餅ですが、町内では年間を通じて提供する店舗もあり、春にはさらに多くの店が独自の工夫を凝らした桜葉餅を販売するため、食べ比べも楽しみの一つです。また、松崎町観光協会は、「極めし」やシェイク、おしるこなど、桜葉を活用した新たなグルメを開発し、その可能性を広げています。

松崎町の桜葉グルメの最大の魅力は、その独特の芳香です。松崎町で栽培される桜葉には、他の産地のものと比較して、芳香成分であるクマリンが多く含まれています。これにより、口いっぱいに広がる華やかな香りが、食体験をより豊かなものにしています。加えて、葉の形が整っていることや、葉の裏に産毛がないことも、その美味しさの秘訣とされています。一口味わうごとに、松崎の春の息吹を感じさせる、そんな風景がそこにはあります。東京からのアクセスも良く、熱海駅から伊豆急行線、バスを乗り継いで訪れることができます。

松崎町は、ただ美しい桜の景色を楽しむだけでなく、桜葉という独自の素材を活かした食文化を通じて、訪れる人々に深い感動と豊かな体験を提供しています。この町で育まれる伝統と、それを未来へと繋ぐ人々の情熱が、桜葉香る町として全国にその名を広めています。

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