新感覚ワインバー「repertio」:食通が絶賛する“再発見”の場所





飲食業界では新たな店舗が次々と誕生し、その盛り上がりはとどまるところを知りません。数多くの魅力的な選択肢の中から、どこへ足を運ぶべきか迷う方も少なくないでしょう。そこで、食の専門家たちが最近訪れた新店舗の中から、特におすすめしたい一軒についてアンケートを実施しました。今回は、現代のグルメ界を牽引する浜崎龍氏が絶賛する「repertio」をご紹介します。
麻布十番に誕生した話題のワインバー「repertio」は、その独自のコンセプトと体験で訪れる人々を魅了しています。一般的なワインバーとは一線を画し、来店客を「再発見の旅」へと誘うような、五感を刺激する空間が広がっています。
五感を刺激する特別な空間体験
「repertio」は、麻布十番駅からほど近いビルの6階に位置し、食通の間で早くも話題となっています。この店の最大の特徴は、ワインの前に提供される水出し台湾茶から始まる、計算し尽くされた体験デザインです。この一杯は、訪れる人々の口の中と心を清め、これから始まる「再発見」の旅への準備を促します。店名がラテン語で「再発見」を意味するように、ここは単に食事をする場所ではなく、自身の感覚を取り戻すための特別な空間として設計されています。浜崎氏も「正直、やられました」と語るほど、その導入部分から非凡な魅力が感じられます。
この唯一無二の体験は、オーナーである下田悠氏の異色の経歴に深く根ざしています。元々外資系医療機器メーカーで、人の体の内側から健康を見つめてきた下田氏。その経験がワインとの出会いを経て、ワインバー経営やワインショップ運営へと繋がり、集大成として「repertio」が誕生しました。大阪・関西万博のパビリオンを手がけた建築家・永山祐子氏や、美濃の名窯・幸兵衛窯八代目の陶芸家・加藤亮太郎氏といった各分野の第一人者たちとの共創により、空間、器、そして提供される一杯に至るまで、全てが芸術作品として結びついています。店内は、カウンター席、シェアリングテーブル、ラウンジ、個室が波打つような境界で緩やかに隔てられ、隣を気にせず個々の時間に没頭できる設計でありながらも、閉鎖的ではない心地よさを実現しています。加藤氏が「repertio」のために特別に制作した器は、ワインの味わいを一層深め、土の質感とともに飲み物にじんわりと染み入るような感覚を提供します。
オーナーの哲学が息づく場所
「repertio」の特別なサービスと雰囲気の背景には、オーナー下田悠氏の深い哲学と情熱があります。医療機器業界での経験から、人の身体と心への理解を深めた下田氏は、ワインという媒体を通じて人々に新たな体験を提供することを目指しました。ワインバーの創業に至るまでには、多くの試行錯誤と経験が積み重ねられ、その全てが「感覚を取り戻す場所」というコンセプトに集約されています。この場所は、単なる飲食施設ではなく、訪れる人が日常の喧騒から離れ、五感を研ぎ澄まし、自分自身と向き合うことができる聖域のような存在です。
「repertio」を形作る上で、下田氏は各界の著名なクリエイターたちとの協業を選びました。建築家・永山祐子氏が手がけた空間は、機能性と美意識が融合し、訪れる人々が自然とリラックスできるような流動的なデザインが特徴です。また、陶芸家・加藤亮太郎氏による特注の器は、手触り、口触り、そして視覚的な美しさにおいても、提供されるワインや茶の風味を最大限に引き出す役割を果たします。これらの要素が一体となり、「repertio」は一杯の飲み物から空間全体に至るまで、緻密に計算された「作品」としての価値を確立しています。このような徹底したこだわりと、オーナーの深い洞察力が、訪れる人々に忘れがたい「再発見」の体験をもたらしているのです。