昼から始める西荻窪の飲み歩き:グルメ番長が選ぶ名店巡り









昼から楽しむ西荻窪の粋な酒場文化
グルメ番長・小宮山雄飛が推薦する昼酒スポット:西荻窪の隠れた名店「やきとり戎」
音楽界の食通として名高い“グルメ番長”こと小宮山雄飛氏が、昼間から心ゆくまで美酒と美食を味わえる店を紹介する本企画。連載第10回目となる今回は、レトロな風情が魅力の西荻窪エリアが舞台です。明るいうちから始める飲み歩きは、まさに至福の時間。一軒にとどまらず、次々と魅力的な店を巡りたくなるような名店を、編集部の推薦と食べログでの人気店を交えながら3軒厳選しました。中でも、小宮山氏が太鼓判を押すのが、駅近くの路地に佇む「やきとり戎 西荻南口店」。そのディープな魅力に迫ります。
「やきとり戎 西荻南口店」の歴史と多彩な空間
1973年創業の「やきとり戎」は、西荻窪の南口と北口、そして吉祥寺東口に合計3店舗を構える人気焼き鳥居酒屋です。今回訪れた南口店は、駅からすぐの路地に4つの建物に分かれて点在しており、総席数120席というユニークな構成が特徴です。軒を連ねる看板の様子は、まさに圧巻。創業当初の雰囲気をそのまま残すカウンター席がメインの本店、その向かいにある別館、テーブル席が中心のA館、そして取材時に利用したテーブル席の店舗と、その日の気分や人数に合わせて席を選べるのも、この店の大きな魅力と言えるでしょう。
昭和の面影が残る西荻窪の裏路地:昼飲みの聖地
かつて労働者や戦争未亡人の店が多く、彼らが憩いを求めて集まったという西荻窪のこのエリアには、今もなお昭和のノスタルジーが色濃く残っています。そのレトロな路地の雰囲気に惹かれ、多くの酒好きが集まる「昼飲みの聖地」として栄えています。西荻窪駅は、週末には快速電車が停まらないにもかかわらず、その奥深い魅力的な店が密集する住みやすい街として、根強い人気を誇っています。
「やきとり戎」特製の濃いめ酎ハイとトマトハイの魅力
店には創業当初からの「お酒は5杯まで、焼酎は3杯まで」という独自のルールがあり、初めて訪れる際は注意が必要です。提供されるお酒はどれも濃厚で、特に酎ハイは「濃いめ」が定番。酔いすぎないよう、薄めて飲む人もいるほどです。小宮山氏が特におすすめするのは「トマトハイ」(490円)。焼酎の濃さがあるからこそ、まるでブラッディメアリーのように美味しく飲めるとのこと。一杯目の「濃いめの酎ハイ」(370円)で乾杯し、西荻窪の昼飲みを満喫しましょう。
炭火で丁寧に焼き上げる至極の焼き鳥
「やきとり戎」は、創業当初焼き鳥と煮込みのみを提供していたこともあり、焼き鳥は絶対に外せない看板メニューです。注文を受けてから生の鶏肉を炭火でじっくりと丁寧に焼き上げるため、いつでも出来立て熱々の焼き鳥を味わうことができます。路地には香ばしい煙が立ち込め、食欲をそそる良い香りが漂います。「串焼盛合せ おまかせ」は5本で730円。ぼんじり、正肉ねぎま、つくね、かしら、やきとんなんこつ(のど軟骨)など、その日のおすすめの部位が楽しめます。一口食べれば、炭火焼きならではの香ばしさとジューシーな肉汁が口いっぱいに広がり、まさに至福の瞬間です。