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老舗の味覚を未来へ繋ぐ:ライター岡本ジュンが選ぶ絶品料理

『おとなの週末』誌が25周年を迎えるにあたり、食通のライター岡本ジュン氏が、未来へと受け継ぎたい逸品料理を厳選しました。この記事では、彼女が愛してやまない、心に残る三つの料理に焦点を当て、その魅力と背景にある物語を紐解きます。

時を超えて愛される味わい:岡本ジュンが選ぶ「未来に遺したいひと皿」

江戸の粋を現代に、小肌の天ぷらに舌鼓

無類の小肌好きを自認する岡本氏を虜にしたのは、「江戸前芝浜」で供される小肌の天ぷらでした。通常、酢で締めることが多い小肌を、ここではふっくらと天ぷらにすることで、キスや穴子とは一線を画す、罪深いほどの食感を生み出しています。繊細な香りと衣の油が織りなすハーモニーは、淡白な小肌に豊かな深みを与え、岡本氏をして「生で食べるよりも美味しい」とまで言わしめます。店主の海原大氏は、江戸時代の魚料理の豊富さに触れ、その伝統を現代に伝えることに情熱を注いでいます。この一品は、新子が出回る時期限定の特別な味わいです。

伝統が息づく、丹後の手作りしば漬け

次に岡本氏が挙げたのは、京都・丹後の日本料理店「縄屋」のしば漬けに感銘を受けた「風ら坊」の天野氏が、自ら一年分を仕込むというこだわりの逸品です。発酵の力が織りなす酸味の変化と、時とともに深まる味わいは、作り手の情熱と時間の経過が凝縮された、まさに愛おしい存在です。

日常の輝き、最高の目玉焼き

そして最後に、岡本氏の心を掴んだのは「とよこや」の目玉焼きです。専門の業者から仕入れた新鮮な卵を鉄板で丁寧に焼き上げることで、白身の縁がカリッとレース状になる絶妙な仕上がり。添えられたマヨネーズとケチャップが、このシンプルな料理の満足度を最高潮に引き上げます。日常の中に潜む、こうした何気ないけれども心を満たす味わいが、いつまでも変わらずに存在し続けてほしいという岡本氏の願いが込められています。

江戸前芝浜:店舗情報

今回の食の旅で紹介された「江戸前芝浜」は、東京都港区芝浦に位置し、伝統的な江戸料理を現代的な感性で提供する名店です。店主の海原大氏が織りなす料理の数々は、訪れる人々に新たな発見と感動を与え続けています。

Lab.Igarashi(ラボイガラシ):フレンチを身近にする新たな挑戦

京都の烏丸駅から徒歩わずか10分の場所に、2026年5月、一軒のユニークなフレンチレストラン「Lab.Igarashi」が誕生しました。温かみのある木を多用した外観は、一見するとレストランとは異なる雰囲気ですが、店内にはテーブル席とカウンター席が設けられ、気兼ねなく過ごせる空間が広がっています。オーナーシェフの五十嵐孝光氏は、「フレンチをもっと気軽に楽しんでほしい」という願いを込め、この店を「ラボ(実験室)」と名付けました。その名の通り、彼は食材や調理法に対し常に探求心を持ち、素材本来の魅力を最大限に引き出すことに情熱を注いでいます。

五十嵐シェフは京都出身で、調理師学校を卒業後、京都や大阪の様々なフレンチレストラン、バル、焼鳥店などで経験を積み、東京では卸売業にも携わりました。その豊富な経験を活かし、地元京都で自身の名を冠したレストランをオープン。彼はジビエ料理にも強いこだわりを持ち、積極的にメニューに取り入れています。ジビエの持つ「物語」に魅力を感じ、時には狩猟に同行して自ら食材を捌くこともあると言います。ウリボーやキジバト、さらには乳飲み仔羊など、季節ごとに変わるジビエは、食通を唸らせる逸品となるでしょう。

「Lab.Igarashi」では、3皿構成のショートコースが4,500円という驚くべき価格で提供されており、フレンチのハードルを大きく下げています。さらに、ゲストの要望に応じて組み立てるオーダーメイドのオリジナルコースも6,000円から用意されています。前菜にはエスカルゴバターや、バゲットと共に楽しむ濃厚なマッシュルームクリーム、甘じょっぱいトウモロコシのアイスなど、独創的ながらも素材の味を活かした料理が並びます。これらの料理は、五十嵐シェフの「料理は実験である」という哲学を体現しており、既成概念にとらわれず、常に新しい美味しさを追求する彼の姿勢がうかがえます。

「Lab.Igarashi」は、ただ美味しい料理を提供するだけでなく、フレンチというジャンルに新たな風を吹き込み、より多くの人々がその魅力を享受できる場を創造しています。五十嵐シェフの料理は、素材への深い敬意と、常に最高の味を追求する探究心から生まれており、訪れる人々に感動と発見を与えてくれることでしょう。食を通じて広がる新たな世界は、私たちの日常に豊かな彩りを添え、五感を刺激する素晴らしい体験を提供してくれます。

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京都にラオス料理の新風!「タマサート」が拓く淡水魚文化の未来

2026年2月、京都の五条エリアに新たな食の風が吹き込みました。それは、全国的にも珍しいラオス料理専門のレストラン「ラオス料理 タマサート」のオープンです。店主の小松聖児氏は、これまでイベントやポップアップ形式でラオス料理の魅力を発信してきましたが、この度、満を持して地元京都に自身の店舗を構えることになりました。店内は、ラオス国旗を想起させる青、白、赤を基調としたポップで親しみやすい空間が広がり、全面ガラス張りの開放的なデザインは、誰もが気軽に立ち寄れる雰囲気を演出しています。

京都にラオス料理店「タマサート」が誕生! 異文化と伝統が織りなす新たな食の体験

「ラオス料理 タマサート」は、京都・五条に2026年2月にオープンしました。店主の小松聖児氏は、幼少期から料理と魚に親しむ環境で育ち、京都大学大学院でアジア・アフリカ地域研究を専攻。海のないラオスで淡水魚の流通文化を研究する中で、メコン川が育む豊かな淡水魚文化に深く魅了されました。帰国後は市場で魚の専門知識を深め、「研究よりも料理として提供することで、より多くの人にラオスの食文化を伝えられる」との思いから、ラオス料理の道へ。彼はラオスの友人から基礎を学び、その後は独学でその奥深さを習得しました。ラオス料理は「ハーブを多用した和食」とも称され、油をほとんど使わず、もち米を主食とします。肉や魚料理には新鮮な生野菜や蒸し野菜、そしてハーブがたっぷりと添えられ、辛味と香りのバランスが絶妙です。日本料理との共通点も多く、発酵調味料の活用や、薪火・炭火・ガス火といった伝統的な調理法も特徴です。小松氏は、これらの要素が「一周回って最先端を行くスーパーオーガニック」であると語り、ラオス料理の持つ可能性に大きな期待を寄せています。

この新しいお店の誕生は、単なる異国料理店のオープンにとどまりません。小松氏のユニークな経歴とラオスへの深い愛情が、京都の食文化に新たな刺激を与え、人々に異文化への理解と探求心を促すでしょう。食を通じて異文化を体験し、その背景にある歴史や人々の営みに思いを馳せることは、現代社会においてますます重要になっています。タマサートは、訪れる人々にラオスという国の魅力を伝え、新たな食の発見と感動を提供してくれるに違いありません。

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