ぐるめぶんか

蒲田「鳥からあげ素揚げうえ山」:伝統の味と瓶ビールで至福のひととき

『おとなの週末』編集部が太鼓判を押す美食の宝庫から、今回は東京・蒲田にある名店「鳥からあげ素揚げうえ山」をご紹介します。この店は、先代から続く素揚げの伝統を受け継ぎ、多くの食通たちを魅了し続けています。

店内に響く油の軽快な音を聞きながら、運ばれてくる絶品のお通しと共に瓶ビールをゆっくりと味わうひとときは、まさに至福。心地よい時間の流れを感じながら、つい長居してしまう魅力があります。かつて蒲田にあった素揚げの名店の味を、植山正勝氏が引き継ぎ、現在は奥様の一江さんと娘さんがその暖簾を守っています。この店の主役は何と言っても鶏の素揚げ。埼玉の養鶏場から仕入れる新鮮な丸鶏を丁寧に捌き、筋を取り除いた後、塩で一日から二日寝かせます。その後、白絞油でカラリと揚げるだけのシンプルな調理法ながら、その味わいは驚くほど奥深いものです。皮はパリッと香ばしいきつね色に揚がり、肉はジューシーで旨味が凝縮されています。一口食べれば、素朴ながらも心を揺さぶる感動が広がり、何度訪れても初めてのような感動を覚えることでしょう。特に、故正勝さんが愛したというスーパードライとの相性は抜群で、鶏の脂をさっぱりと流し、最高の組み合わせを提供します。

この「鳥からあげ素揚げうえ山」は、JR京浜東北線蒲田駅西口から徒歩7分の場所にあります。東京都大田区西蒲田7-61-13 HUNCH1階に位置し、電話番号は090-3572-8700です。営業時間は17時から22時までで、木曜日、日曜日、祝日は定休日です。店主の植山一江さんは、「夫が亡くなった後も店を守り続けられて良かったと毎日感じています」と語ります。この言葉からは、家族で受け継いできた味と空間への深い愛情が伝わってきます。この店で提供される一皿一皿には、単なる料理以上の、温かい歴史と想いが込められています。

この店は、単に美味しい料理を提供するだけでなく、家族の絆や受け継がれる情熱を感じさせてくれます。訪れる人々が美味しい料理を通じて心温まるひとときを過ごし、明日への活力を得られるような、そんな前向きな力を与えてくれる場所です。

新宿の隠れた名店:瓶ビールと絶品料理で心温まる夜を

仕事の疲れを癒やす一杯、あるいは友との語らいの場として、瓶ビールはいつの時代も変わらぬ「旨さ」を提供してくれます。そんな瓶ビールを片手に、東京・新宿で心ゆくまで楽しめる名店を巡る旅へと誘いましょう。今回は、個性豊かな二つの飲食店に焦点を当て、その魅力と提供される逸品をご紹介します。

まずご紹介するのは、新宿三丁目にある「貝料理専門 はまぐり 新宿」です。この店の暖簾をくぐると、笑顔の店主が迎えてくれます。ここでは、旬の貝料理を存分に味わうことができます。店主自身も客も貝への情熱が深く、来店すれば「今日はどんな貝があるの?」「どれがおすすめ?」といった会話が自然と生まれます。新鮮な貝の刺身から始まり、火を通すことで甘みが増す焼き物や煮物へと続くコースは、まさに海の恵みを凝縮したかのよう。特に、帆立貝のたれ焼きは、一口食べれば海の旨味が体中に広がり、もう一本ビールが欲しくなること間違いなしです。店主の軽妙なトークもこの店の名物で、「若い頃は高価な特上カルビや大トロを求めたが、歳を重ねると胃が欲しがらなくなり、貝にたどり着いた」という言葉には、多くの共感が寄せられます。

次に訪れるのは、新宿の「思い出横丁」に位置する「岐阜屋」です。「とりあえずビール!」という言葉が最も似合うこの町中華は、戦後の闇市時代から続く歴史ある店です。売れない芸人から企業の社長、そして年金生活を送る老夫婦まで、多様な人々が国籍を問わず集まるカウンター席は、まさに「新宿は人種のるつぼ」を象徴しています。ここで瓶ビールをゆっくりと傾ければ、時間が穏やかに流れていくのを感じるでしょう。名物の蒸し鶏や木耳玉子炒めは、ビールとの相性も抜群です。店主の堤正秀さんは、「鍋を振る職人の技に惹かれて常連客がつく」と語るほど、その料理は多くのファンを魅了しています。年配客への配慮から甘い酒を置かない、狭い厨房のため揚げ物がないなど、この店ならではの逸話も豊富です。夜の新宿での食事処を探しているなら、「岐阜屋」は最初の選択肢として最適です。

これらの店は、単に食事を提供するだけでなく、訪れる人々に心温まるひとときと、忘れがたい味の記憶を届けてくれます。新宿の喧騒の中にありながら、それぞれの店が持つ独自の雰囲気と、店主たちのこだわりが光る逸品は、日常の忙しさを忘れさせてくれるでしょう。

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美食評論家が厳選!東京で注目の新レストラン

フードライターの森脇慶子さんが、開業間もない新たな飲食施設の中から、現在訪れるべき優良店を厳選しました。流行に左右されない確かな美的感覚で、グルメ愛好家がチェックすべき注目施設をまとめて紹介しています。

六月は、多くの人気店が移転やリニューアルオープンを迎えました。その一つが、前橋から元麻布へ拠点を移した「cépages - de la nuit」です。シェフの石橋和樹氏は、本格フレンチの老舗「アピシウス」で基礎を築き、さらに現代フレンチの旗手「レフェルヴェソンス」で腕を磨いた実力派です。2023年に前橋で開業した際には、群馬の食文化や地元食材に焦点を当て、これまでの技術を活かしつつ、素材本来の美味しさをシンプルに引き出す料理を提供してきました。石橋シェフは「前橋での様々な経験を糧に、改めて東京で挑戦したい」と語っています。彼の料理は、丁寧な下準備が感じられ、洗練されていながらも軽やかな味わいが印象的です。肉の調理における確かな技術や、アミューズのスープに見られるバランス感覚など、何気ない一皿からもシェフの実力がうかがえます。一方、待望の再開を果たしたのは、町寿司ブームの先駆けとも言える「すし宗達」です。ビルの老朽化による閉店を経て、この6月に2年ぶりに見事に再始動し、以前と同じ初台の地でリニューアルオープンしました。新装された店内は、カウンターだけでなく、網代天井や壁に至るまで無垢の檜を使用し、ぐっと高級感あふれる雰囲気に生まれ変わっています。それでも価格はほぼ据え置きで、一貫80円からの明朗会計は変わっていません。店主の新田真治さんは「初心を貫徹する。私はぶれない」と力強く語ります。これは、彼自身が子供の頃に経験した町寿司でのワクワクするような感動を、より多くの人々に届けたいという熱い信念に基づいています。物価高騰の折、開店当初よりはいくぶん値上がりしたものの、カリスママグロ仲卸「やま幸」のマグロが480円から、最も高価なウニとノドグロでも1,280円という価格は破格と言えるでしょう。何を注文するか迷ってしまう場合は、「お決まりにぎり」(2,800円〜)をまず頼み、その後好みの握りを追加するのも良い方法です。一品料理も定番の「甘鯛若狭焼」の他にも豊富に揃っています。

本記事で紹介された「cépages - de la nuit」と「すし宗達」は、それぞれの分野で確かな技術と情熱を持った料理人たちが提供する、質の高い料理と心温まるおもてなしが光る店舗です。このような場所は、単に食事をするだけでなく、食を通じて新たな発見や感動を得られる貴重な体験を提供してくれます。日々の忙しさの中で忘れがちな食の喜びを再認識させてくれる、そんな特別な空間と言えるでしょう。訪れる人々にとって、これらの店舗での体験が、日々の生活に彩りを添え、豊かな感性を育むきっかけとなることを願っています。

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