えちごトキめき鉄道「TOKIトレイン」国鉄車両で巡る日本海の旅







えちごトキめき鉄道は、2026年3月14日より新たな観光列車「TOKIトレイン」の運行を開始しました。この列車は、鉄道ファンに愛された旧国鉄413・455系車両を改装したもので、かつて北陸線で親しまれた白と青の「新北陸色」に塗り直され、新しい愛称でデビューしました。主に週末と祝日に、直江津駅から市振駅間の日本海ひすいラインを「巡行快速ホリデーライナー」として運行しており、乗車券のみで全ての座席に自由に座ることができます。
この旅の魅力は、昭和時代に製造された趣のある車両から眺める日本海の雄大な景色です。有間川駅周辺、早川・姫川の鉄橋、そして青海から親不知駅にかけての海岸線では、列車が速度を落とし、車内アナウンスで観光案内が流れます。窓が開閉する希少な車両もあり、レトロなボックスシートに座り、潮風を感じながら移り変わる景色を心ゆくまで満喫することができます。さらに、ホリデーライナー1号では、事前に予約をすることで、地元で評判の「割烹 汐路」が能生駅のホームで提供するランチサービスを楽しむことができます。旬の握り寿司やカニ釜めしといった海の幸を、車窓の景色と共に味わう贅沢な体験が待っています。有間川駅には海を一望できるカフェも併設されており、途中下車して立ち寄るのもおすすめです。
「TOKIトレイン」では、乗客が懐かしい気分に浸れるような演出が随所に凝らされています。車内の中吊り広告には、平成時代のニュース記事や流行語、鉄道に関するトピックが展示されており、ノスタルジックな雰囲気を高めています。えちごトキめき鉄道の広報担当者によれば、「TOKI」という名前には「時を駆ける」という意味も込められており、昭和の車両が平成の装いをまとい、令和の時代を駆け抜けるというコンセプトが表現されています。この列車は妙高はねうまラインでも普通列車として運行され、のどかな田園風景や歴史ある駅の佇まいも楽しめます。また、7月中旬から下旬の特定の週末には、人気ゲーム「桃鉄」とのコラボレーション企画も実施され、特別デザインのヘッドマークや中吊りで、乗車体験を一層特別なものにしています。旅の終点、高田駅で下車すれば、7月18日から8月23日まで開催される「高田城址公園観蓮会」を訪れることができます。東洋一と称される広大な蓮池は、早朝に最も美しい姿を見せるため、午前中の訪問が推奨されます。
この鉄道旅は、単なる移動手段ではなく、五感を刺激し、心に残る体験を提供するものです。古き良き時代の鉄道の魅力と、現代のサービスが融合した「TOKIトレイン」は、旅情を掻き立て、訪れる人々に喜びと感動を与え、日本の地域の魅力を再発見させてくれることでしょう。地域の豊かな自然や文化を尊重し、未来へと繋ぐ観光の可能性を広げる、希望に満ちた取り組みです。