『おとなの週末』が選ぶ未来に残したい一皿:絶品ローストチキンと至福の和印料理

『おとなの週末』は創刊25周年を迎え、長年のご愛読に感謝を込めて、本誌スタッフが選りすぐった「未来に遺したいひと皿」を特集します。今回は、ライター肥田木奈々氏が厳選した珠玉の料理の数々をご紹介。彼女が足繁く通う名店から、心揺さぶる逸品まで、食通をも唸らせるラインナップにご期待ください。
肥田木奈々氏は、元新聞記者という異色の経歴を持つベテランライター。『おとなの週末』での執筆歴は20年にも及び、美味しいお酒と肴をこよなく愛する彼女が特に推すのは鶏肉料理。店の雰囲気や接客も重視する独自の評価基準を持ち、自他ともに認める「たまごサンド偏愛家」でもあります。
そんな肥田木氏が「心酔中の名作」と語るのが、蒲田にある『nouaison(ヌエゾン)』のローストチキン「プーレロティ」です。皮は香ばしく、肉は驚くほどジューシー。添えられたトリュフ香るマッシュポテトと絡めれば、まさに至福の味わいが広がります。このローストチキンは、オーナーがフランスで出会った伝統料理を再構築したもの。鶏肉をバターと共に鍋で焼き上げることで、肉の旨みが溶け出した脂とバターが混ざり合い、その場でフレンチの焦がしバターソースが生まれるという、まさに魔法のような調理法が用いられています。このシンプルながらも奥深い味わいに、肥田木氏は「ワインを持ってきて!」と叫ばずにはいられないほど魅了されています。
さらに、彼女が推薦するのは日本の在来種の蕎麦の魅力を伝える『蕎麦おさめ』。産地や挽き方の異なる蕎麦の食べ比べは、その野趣あふれる旨さで肥田木氏をして「私史上最強の蕎麦」と言わしめます。店主の真摯な姿勢と古民家の風情も相まって、まさに「未来どころか来世に遺したい」と称賛される名店です。そして、インド宮廷料理『マシャール』の「ダムビリヤーニー」も欠かせません。素焼きの壺で蒸し上げるインド風炊き込みご飯は、肥田木氏が「魔法の壺」と呼ぶほど、掘っても掘っても美味しい食材が次々と現れる驚きの逸品。チキンとマトンがあり、いずれも深みのある味わいです。
今回ご紹介した肥田木奈々氏が選んだ三つの店は、それぞれ異なるジャンルながらも、その料理には共通して作り手の情熱とこだわりが詰まっています。心と体を満たしてくれる究極の美食体験を、ぜひあなたも味わってみてはいかがでしょうか。