エビフリットとキュウリのちらし寿司:ナンプラーとパクチー香るアジアンテイスト

料理研究家の真藤舞衣子氏が提案する「海老のフリットときゅうりのちらし寿司」は、サクッとした食感のエビフリットと、みずみずしいキュウリの組み合わせが特徴です。ナンプラーとパクチーが織りなすエキゾチックな香りが食欲をそそり、まるでタイ料理のような奥深い味わいながら、食後感は驚くほど軽やか。普段使いのパスタ感覚で、手軽に作れて食卓を華やかに彩る、新たなちらし寿司の魅力を発見できるでしょう。
夏の終わり、賑やかに食卓を囲む機会が増える8月後半に、ちらし寿司は非常に便利な料理です。これまでの連載で多種多様な具材の組み合わせが紹介されてきましたが、今回はこれまでの常識を覆すような、一風変わったアプローチのちらし寿司が登場します。真藤氏はこの要望に応え、揚げ物をメインに据えた斬新な一品を考案しました。サクサクに揚げた海老のフリットに、夏野菜のキュウリを合わせ、そこにナンプラーの独特の風味とパクチーの爽やかな香りを加え、夏に最適な味わいを実現しています。天ぷら屋で時折見かける「天ばらちらし」とは一線を画す、ナンプラーやパクチーを使ったこのちらし寿司がどのような仕上がりになるのか、期待が高まります。
このアジアンテイストのちらし寿司の調理法は以下の通りです。まず、水と昆布で一時間吸水させた米を炊き、深めの器に移したら、酢、きび砂糖、塩を混ぜた調味液をまんべんなくかけ、ご飯を切るように混ぜて寿司飯を作ります。次に、背わたを取り、片栗粉をまぶして洗った海老を、薄力粉、片栗粉、炭酸水を混ぜたフリット液にくぐらせ、180℃の油で2~3分揚げます。最後に、完成した寿司飯を皿に広げ、半分に切ったエビフリットを散らします。キュウリと紫玉ねぎは、盛り付ける直前にナンプラーで和えて寿司飯の上にのせ、一味唐辛子を振りかけ、パクチーを添えれば完成です。
サクサクの衣をまとった香ばしい海老のフリットは、プリッとした海老本来の旨みが凝縮されています。シャキシャキとした食感のキュウリと紫玉ねぎは、ナンプラーの塩気と風味が効いており、これら全てが甘酸っぱい純米酢の寿司飯と見事に調和します。さらに、パクチーの爽やかな香りと唐辛子のピリッとした辛みが加わることで、一口食べればたちまちアジアの風を感じさせる、中毒性のある味わいへと昇華されます。まるでタイ料理のトートマンクンを思わせる風味ですが、本場のタイ料理のような強い酸味や辛味、甘味は控えめに抑えられ、清々しい後味で締めくくられます。この料理には、フルーティーな白ワインやレモンサワーがよく合い、食欲と共に会話も弾むことでしょう。揚げ物を主役にしながらも、重すぎず軽やかな食感が、夏の終わりの食卓を豊かに彩る、まさに「おもてなし料理」にふさわしい逸品です。