グランドセイコー「キャリバー9S」手巻き誕生25周年記念限定モデル

グランドセイコーの機械式時計を支える「キャリバー9S」の初めての手巻きムーブメントが登場してから四半世紀を記念し、世界でわずか600本しか製造されない「SBGW325」モデルが発表されました。この特別な時計は、25年前の記念モデルから受け継がれたアラビア数字の文字盤が特徴で、日本の藍染から着想を得た深みのあるネイビーカラーで仕上げられており、上品で洗練された雰囲気を醸し出しています。
「キャリバー9S」は1998年に誕生し、クオーツ時計の時代に一旦途絶えたグランドセイコーの機械式時計を現代に蘇らせた、極めて重要なムーブメントです。当初は自動巻きとして開発されましたが、2001年に「キャリバー9S54」として初めて手巻き機構が導入されました。手巻き方式は、リューズを直接操作してぜんまいを巻き上げるため、自動巻きに必要な回転錘(ローター)が不要となり、ムーブメントをより薄く、そしてケース全体も洗練された厚みに設計できるという利点があります。
この薄型設計により、シャツの袖口にもスムーズに収まり、まさにドレスウォッチにふさわしい優雅な佇まいを実現しています。その後もキャリバー9S54は進化を続け、多くのドレスウォッチに採用されてきました。1960年に誕生した初代グランドセイコーも手巻き時計であったことを考えると、この手巻きムーブメントは、リューズを回してぜんまいを巻き上げるという、時計と着用者との間に生まれる「対話」を現代に受け継ぐ、ブランドの原点回帰を象徴するものです。
この限定モデルに搭載されているのは、その伝統を受け継ぐ「キャリバー9S64」です。このムーブメントは、最大巻上時に約72時間の駆動時間を誇り、週末に外しておいても週明けまで正確に時を刻み続けます。毎時28,800振動という高い振動数によって実現される平均日差+5秒から−3秒(静的精度)という精度は、まさにグランドセイコーの名にふさわしい品質です。さらに、シースルーの裏ぶたには「LIMITED EDITION」と「1 OF 600」の文字が刻印されており、この時計が25周年という特別な節目を記念する、希少性の高い存在であることを強調しています。