ミズノが提案する新たな睡眠科学:快適な眠りで最高のパフォーマンスを

現代社会では、質の高い睡眠を得られないという悩みを抱える人々が増加しています。このような状況に対し、スポーツ用品のリーディングカンパニーであるミズノは、「睡眠もまたスポーツである」という画期的なコンセプトを掲げ、快眠の追求を目的とした製品開発に乗り出しました。同社は、単に「よく眠れる」だけでなく、「睡眠中にいかに身体をメンテナンスするか」という視点から、スポーツで培った身体に関する深い知識と技術を応用しています。
ミズノの睡眠科学:呼吸と寝返りを最適化する新寝具
スポーツ用品大手ミズノのアスレティック事業部ライフ&ヘルスマーケティング部で活躍する横江哲弥氏は、同社が睡眠市場に参入した理由を熱く語りました。横江氏によれば、人々は寝ている間も脳は休息していても、身体は活発に動いているとのこと。「コップ一杯の汗をかき、40分間のランニングに匹敵するカロリーを消費する」ほどの運動量を、人は睡眠中に行っていると言います。特に、ひと晩に約20回打つとされる寝返りは、身体の同一部分への圧迫を防ぎ、血行不良を回避するために極めて重要です。
ミズノは、2022年に大阪に完成した大型研究施設「イノベーションセンター」を拠点に、モーションキャプチャー技術を駆使して深呼吸時の首の角度を詳細に計測。このデータをもとに、睡眠中に深呼吸を促す理想的な首の角度を再現できるよう設計されたのが、革新的な枕「深呼吸まくら2」(1万6500円)です。この枕は、従来の枕と比較して呼吸量を28%向上させるという驚くべきデータも得られています(ミズノ調べ)。首元は柔らかく、頭部は反発性を持たせ、寝返り時に横顔が当たる部分は硬めに設計するなど、3種類の素材を組み合わせることで、老若男女問わず快適に使えるよう細部にまでこだわって開発されました。
また、ミズノは寝返りの重要性に着目し、高反発素材「リフル」を用いたマットレスを開発しました。ポリエーテルエステル系ファイバーで構成された3次元網状構造体であるリフルは、従来のウレタンマットに比べて30%少ない力で寝返りが打てるという特性を持っています。体圧分散性と寝返りのしやすさという、通常は相反する要素を両立させることに成功したのです。さらに、6つ折りにできる携帯性の良さも兼ね備えています。
ミズノは今後、独自の吸湿発熱素材を活用した製品ラインナップを拡充し、季節に応じた商品展開を強化していく予定です。アスリートからのフィードバックも開発に活かされており、彼らの睡眠に対する高い意識や、筋肉量の多さゆえの寝返りの打ちにくさといった具体的な声が、製品の改善に繋がっています。例えば、寝返りのしやすいマットレスの開発は、アスリートだけでなく、筋力低下した高齢者にも恩恵をもたらすという、予想外の発見もありました。
撮影は谷内啓樹氏、取材は輔老心氏、イラストは倉本トルル氏が担当しました。記事内容は2026年4月号発売の『おとなの週末』に掲載された情報に基づいています。
より良い明日へ:睡眠を「スポーツ」と捉える意義
ミズノが提唱する「睡眠もスポーツである」という考え方は、私たちの日常に新たな視点を提供します。睡眠を単なる休息と捉えるのではなく、翌日の最高のパフォーマンスを引き出すための積極的な身体活動と位置づけることで、私たちはより意識的に質の高い眠りを追求するようになるでしょう。アスリートがトレーニングや栄養管理を徹底するように、私たちも寝具選びや睡眠環境の整備にこだわることで、日々の生活の質を向上させることができます。ミズノの革新的な寝具は、まさにそのための強力なパートナーとなり得るでしょう。この「睡眠スポーツ」のムーブメントが、多くの人々の健康と活力を支える未来が期待されます。