山本益博氏が探るラーメン新境地:「せいめん 未さく」の塩ラーメン体験





ラーメン新時代を切り拓く、至高の一杯に出会う旅
料理評論家が注目するラーメン界の進化
日本の食文化において、ラーメンは長らく大衆的な位置づけにありました。しかし、現代において、その地位は大きく変わりつつあります。料理評論の第一人者である山本益博氏は、ラーメンが「美食の領域」へと進化していると語ります。ミシュランの評価も受け、専門店が群雄割拠する中で、ラーメンは単なるファストフードではなく、洗練された料理としての道を歩み始めているのです。本連載では、山本氏自らがその最前線に身を置き、新たなラーメンの魅力に迫ります。
愛知県犬山市「せいめん 未さく」への訪問
今回、山本氏が訪れたのは、愛知県犬山市にひっそりと佇む名店「せいめん 未さく」です。つくばの「ひしお」を共に訪れた岐阜の知人からの強い勧めを受け、氏はその味を確かめるため、早朝から長距離移動を経て店へと向かいました。知人が「醤油も塩もおすすめ」と語るこの店に、山本氏の期待は高まります。
「せいめん 未さく」の塩らぁめん:三位一体のハーモニー
山本氏が選んだのは、店の「塩らぁめん」でした。一口スープをすすると、奥深い鶏の出汁が広がり、その上品な味わいに感動を覚えます。氏は「美味しいスープにおいては、塩は決して主張しすぎず、調味料としての役割を全うする」と語り、このラーメンの塩加減を絶賛。さらに、小麦の風味が豊かな麺がスープと見事に調和し、具材とのバランスが「三位一体」となり、至福のひとときをもたらしたと評しています。
味覚の記憶に残る一杯と店の哲学
一杯を食べ終える頃には、具材から滲み出る旨味が加わり、スープの味わいはさらに深まります。この塩らぁめんは、山本氏がこれまで体験した中でも特に印象深い「白眉の一品」として記憶に残ったと言います。店の内装は、カウンター席とテーブル席を備え、明るく清潔感に溢れており、最高の環境でラーメンを味わえる工夫が凝らされています。一方で、具材の産地表示については、生産者への敬意は理解しつつも、真に大切なのは、選び抜かれた食材がどのように調理され、味として表現されているかであり、それは食べればすぐに伝わると、山本氏は自身の哲学を述べました。