巨匠直伝!極上フライドポテト「ポム・ポン・ヌフ」の秘密

この特集では、銀座の著名なフレンチレストラン「ラフィナージュ」のオーナーシェフ、高良康之氏が考案した、独創的なフライドポテト「ポム・ポン・ヌフ」の調理法に迫ります。この料理は、じゃがいもの選定から揚げ方、盛り付けに至るまで、シェフの繊細な技術と深い知識が凝縮されており、外はカリッと、中はとろけるような独特の食感が楽しめます。本稿では、その極意を解き明かし、読者の皆様にもご家庭でこの逸品を再現していただくための詳細な手順をご紹介します。
銀座「ラフィナージュ」高良シェフが伝授する「ポム・ポン・ヌフ」の調理法
フランス料理界の巨匠、高良康之シェフは、東京都中央区銀座に位置する自身のレストラン「レストラン ラフィナージュ」で、古典的な技法と現代的なセンスを融合させた料理を提供しています。彼の指導のもと、今回は「dancyu秋号」の「じゃがいも殿堂レシピ」特集にて紹介された「華麗なるフライドポテト七変化」の中から、特に印象的な「ポム・ポン・ヌフ」の作り方を解説します。このフライドポテトは、パリ最古の橋「ポンヌフ」から名付けられ、その名の通り、橋桁のように交差させて盛り付けるのが特徴です。
調理の鍵は、じゃがいもの下準備にあります。まず、じゃがいもは皮をむき、繊維に沿って1.5cmの棒状にカットします。特に、メークイン種のじゃがいもは煮崩れしにくく、なめらかな食感を生み出すため、このレシピに最適です。カットしたじゃがいもは、余分なデンプンを取り除くために5分ほど水にさらし、その後、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取ります。この丁寧な水切りが、油跳ねを防ぎ、均一な揚げ上がりを約束します。
揚げ方には二段階の温度設定が重要です。まず、140℃の油でじっくりと加熱し、じゃがいもの内部に火を通します。この際、じゃがいもは一度に入れすぎず、油の表面積の6割程度が埋まる量に調整します。じゃがいもが油の中で泳ぐようになり、うっすらと色づき始めたら、一度バットに上げて2〜3分休ませ、余熱でさらに水分を抜きます。次に、180℃の油で二度揚げし、表面をカリッと仕上げます。この高温での短い揚げ時間が、外側のクリスピーな食感を生み出します。色づきは、余熱でも深まることを考慮し、少し手前で引き上げるのがポイントです。最後に、揚がったフライドポテトは軽く振って油を切り、熱いうちに伯方の焼塩をまとわせることで、風味豊かな一品が完成します。盛り付けは、橋桁に見立てて交差させることで、見た目にも美しい料理となります。
この緻密な調理法を体験することで、料理に対する探求心と、食材の持つ可能性を最大限に引き出すことの重要性を改めて認識させられます。高良シェフの「ポム・ポン・ヌフ」は、単なるフライドポテトではなく、フレンチの哲学が息づく芸術作品と言えるでしょう。このレシピを通じて、私たちも日々の食卓に、少しの工夫と情熱を加えることで、驚くほどの美味しさと喜びを生み出せることを教えてくれます。