幻の天ぷら店「天麩羅さだむ」が東新宿で新たな挑戦へ








浅草の隠れた名店として、週に一度の営業ながら予約が殺到し、美食家たちの間で伝説となっていた「天麩羅さだむ」が、ついに東新宿で本格的な店舗を構え、毎日営業を開始しました。店主の大友庄太氏は、伊豆大島出身の漁師を父に持ち、故郷の豊かな海の幸を最高の形で提供したいという情熱から料理の世界へ。独自の技法と素材へのこだわりで、これまでにない天ぷら体験を創り上げてきました。今回の移転と営業拡大により、多くの人々がこの「幻の天ぷら」を味わえる機会が到来し、グルメ界に新たな注目を集めています。
浅草の伝説が東新宿へ:予約困難店の新たな幕開け
かつて浅草で、木曜の夜限定という希少な形で営業し、瞬く間に食通たちの心を掴んだ「天麩羅さだむ」が、満を持して東新宿へと拠点を移し、新たな歴史を刻み始めました。東新宿駅から徒歩5分の静かな路地裏に佇むその店は、鮮やかな黄色の壁が目印。以前は予約の取れない幻の店として知られていましたが、今後は月曜日から日曜日(不定休)まで、ランチとディナーの両方でその珠玉の味を提供します。この本格的な始動は、これまで「行きたくても行けない」と嘆いていた多くの美食愛好家にとって、まさに待望の機会と言えるでしょう。
店主の大友庄太氏は、映像会社での経験を経て、25歳で料理の道へ進みました。彼の料理人としての原動力は、伊豆大島の漁師である父が獲る新鮮な魚介を、もっと多くの人に知ってもらいたいという純粋な思いにあります。当初は寿司の世界に足を踏み入れましたが、伊豆大島の魚との相性を追求する中で、天ぷらこそがその魅力を最大限に引き出す料理法であると確信。都内の天ぷら店で2年間修業を積む傍ら、休日を利用して間借り営業を行い、独自の衣や油のブレンド、揚げ方を研究し、他にはない軽やかで風味豊かな天ぷらを完成させました。その情熱と探求心が、今の「天麩羅さだむ」の礎となっています。
伊豆大島の恵みを究める:独創的な天ぷらの魅力
大友庄太氏が「天麩羅さだむ」で追求するのは、単なる天ぷらではありません。それは「伊豆大島の食材を最も美味しくする天ぷら」という明確なビジョンに基づいています。粉と水を素早く混ぜ合わせ、しっかりと冷やした特製の衣は、素材の旨味を閉じ込めつつ、驚くほど軽やかな食感を生み出します。さらに、胡麻油と綿実油を独自の比率でブレンドした揚げ油は、香ばしさと軽やかさを両立させ、天ぷらに「羽衣」のような繊細な仕上がりをもたらします。この細部にわたるこだわりが、大友氏の生み出す天ぷらを唯一無二の存在にしているのです。
「天麩羅さだむ」では、ランチ5,500円、ディナー11,000円、13,200円、16,500円のおまかせコースに加え、9月4日からはアラカルトでの注文も可能になりました。季節の突き出し3品(1,500円)を注文すれば、天ぷらは1品400円から気軽に楽しむことができます。これにより、「少しだけつまみたい」「好きなネタだけ食べたい」といった多様なニーズに応えられるようになりました。大友氏が特に推奨するのは、コースの冒頭を飾る「アカブダイ」の天ぷら。以前は定番の車海老を提供していましたが、自身のルーツと伊豆大島の魅力を表現するため、大胆にもこれを変更しました。半生に仕上げられた厚切りのアカブダイは、弾力がありながらも淡白な味わいで、伊豆大島産の塩「海の精」や特製の天つゆでいただくことで、その奥深い旨味が存分に引き出されます。