房総半島に寛容と平和を願う句碑建立:欧州初代大統領が詠む




約4世紀前、房総半島で起きたスペイン船の海難事故を背景に、欧州連合(EU)の初代大統領であるヘルマン・ファンロンパイ氏が「寛容」と「平和」を題材に創作した俳句の記念碑が、千葉県勝浦市にある長秀寺の敷地内に建立されました。
ファンロンパイ氏の俳句、「寛容の繋(つな)ぐ浜辺や平和の海」は、英語と日本語の二言語で刻まれており、7月9日にはファンロンパイ氏ご自身、国際俳句協会の星野高士会長、そして千葉県御宿町の俳句愛好団体である若菜会の岡西宣江主宰らが参列し、除幕式が執り行われました。
ファンロンパイ氏がこの地を訪れるきっかけとなったのは、4年前に逝去された国際交流協会(現在の国際俳句協会)の有馬朗人会長との深い親交でした。有馬氏と若菜会の岡西主宰をはじめとする地元の俳人たち、そして長秀寺との間には、俳句を通じた交流があり、それがファンロンパイ氏との温かい交流へと発展し、今回の句碑建立へと結実しました。「俳句で世界に平和を」と常に訴えかけていた有馬氏の精神が、この記念碑に深く込められているかのようです。
除幕式には、スウェーデン俳句協会のラーシュ・ヴァリエ会長、楽園俳句会の堀田季何主宰、俳誌「玉藻」の星野愛氏など、国内外の著名な俳句関係者が多数参加しました。会場では、句碑の準備に尽力した御宿町、鴨川市、勝浦市の住民や国際俳句協会の関係者たちが笑顔を見せ、国際的な文化交流の深さを示しました。また、御宿町の俳人がラテン語で歌唱を披露する一幕もあり、この地域で育まれてきた多様な文化交流の象徴となりました。
この記念碑は、過去の海難事故を乗り越えた「寛容」と「平和」の精神を後世に伝えるものであり、国際的な友好関係の象徴としても、その存在感を放っています。