日本の"ホテル御三家"が贈る、至高のシュークリームとパリブレスト

香ばしいシュー生地と、とろけるようなカスタードクリームが絶妙に融合するシュークリームは、シンプルでありながら奥深い魅力を持つスイーツの代表格です。年間200個以上、累計3000個以上ものシュークリームを味わってきた専門家「シュークリーマン飯塚」氏が、今回は「ホテル御三家」と称される日本の名門ホテルに焦点を当て、その極上の逸品たちを比較検証します。日本のホテル文化を牽引する『帝国ホテル』、『The Okura Tokyo』、『ホテルニューオータニ』。それぞれのホテルが誇る伝統と革新が詰まったシュークリームと人気スイーツを試食し、その独自の魅力を深掘りしました。
1890年(明治23年)に開業し、日本の迎賓館として歴史を刻んできた『帝国ホテル』は、渋沢栄一をはじめとする先人たちの尽力により誕生しました。130年以上にわたり日本のホテル業界をリードし、「伝統は常に革新と共にある」という哲学のもと、進化を続けています。本館1階に位置するペストリーショップ『ガルガンチュワ』は、ホテルの味を気軽に楽しめる人気の場所。1971年(昭和46年)に日本で初めて誕生したホテルショップの一つで、その名はフランス文学の美食家ガルガンチュワに由来し、「食の喜び」を届けたいという願いが込められています。
今回紹介するのは、9月までの限定商品「平飼い卵のクラシックシュークリーム(キャラメル)」と、同店を代表する人気スイーツ「パリブレスト」です。「平飼い卵のクラシックシュークリーム(キャラメル)」は、自然な環境で育った鶏の卵を使用し、サクサクとしたシュー生地にキャラメル風味の生クリームとカスタードクリームがたっぷりと詰まっています。このシュー生地は、単体でも十分な美味しさを持つ完成度で、粉糖の甘みがその風味を一層引き立てます。一口食べると、キャラメルクリームの豊かな香りが広がり、濃厚ながらも重たさを感じさせない絶妙なバランスが特徴です。卵の風味がしっかりと感じられるカスタードクリームは、控えめな甘さの中にコクがあり、キャラメルクリームとの調和が見事です。
また、『ガルガンチュワ』のもう一つの名物「パリブレスト」(1350円)も必見です。金箔で飾られた華やかな見た目と、たっぷりのヘーゼルナッツが目を引きます。ほろ苦いカカオ風味の生地には、塩味の効いたヘーゼルナッツペースト、プラリネカスタードクリーム、生クリームがサンドされ、さらにヘーゼルナッツが加えられて香ばしさを何層にも重ねています。濃厚なプラリネクリームが主役となり、ナッツの香ばしさが口いっぱいに広がり、ナッツ好きにはたまらない一品です。生地のサクサクとした外側ともっちりとした内側の食感のコントラストも楽しく、濃厚なクリームを最後まで飽きることなく楽しめます。これら二つのスイーツは、いずれもクリームの完成度が際立っており、伝統的なホテルスイーツでありながら、現代の食通をも唸らせる満足感の高い味わいを誇ります。