日本の余暇活動トレンド:観光旅行が人気を維持するも、ゆとり感と参加種目数は減少傾向に

日本生産性本部の余暇創研が公表した「レジャー白書2026」速報版は、2025年の余暇活動の状況を明らかにしたものです。この調査は、全国の15歳から79歳までの男女3279人を対象にインターネットを通じて行われました。調査結果によれば、余暇時間と余暇支出に関する「ゆとり感指数」は、それぞれマイナス0.8とマイナス2.1となり、いずれも前年比で減少しました。これは、人々の余暇に対する実感に変化が見られることを示唆しています。一方で、仕事よりも余暇を重視する「余暇重視派」の割合は66.3%と依然として高く、2024年の過去最高値67.8%からはわずかに減少しましたが、多くの人々がプライベートな時間を重要視していることがうかがえます。
余暇活動の内訳を見ると、国内観光旅行(避暑、避寒、温泉などを含む)が47.7%の参加率で4年連続の首位を維持しました。しかし、この数字は2024年の48.3%から微減しており、コロナ禍前の2019年の54.3%には依然として届いていません。次に人気だったのは「外食(日常的なものを除く)」で、参加率は39.5%と、2024年比で3.9ポイント大幅に増加しました。これは、外食産業の回復傾向を示していると考えられます。以前2位だった「動画鑑賞(レンタルや配信サービスを含む)」は、36.4%に減少し、3位へと後退しました。潜在需要の観点からは、「海外旅行」が15.5%で最も高く、次いで「国内観光旅行」が14.9%と、旅行への強い意欲が引き続き見られます。ただし、これらの希望率は2024年と比較して低下しており、特に海外旅行は2.1ポイント、国内観光旅行は0.9ポイント減少しています。この希望率の低下が、全体の傾向に影響を与えているようです。一人当たりの平均参加種目数は10.0種目となり、前年の10.2種目からわずかに減少しました。これはコロナ禍中の2020年(9.9種目)と2021年(9.7種目)を上回ったものの、2022年の10.1種目を下回り、2019年の12.3種目とは大きな差がある状況です。
これらのデータは、現代社会における余暇のあり方が変化していることを示しています。経済状況や社会情勢が人々の余暇の過ごし方に影響を与え、旅行への強い願望は持ちつつも、実際の行動や「ゆとり」の感じ方には慎重さが見られます。しかし、人々が人生において余暇を重視する傾向は変わらず、国内観光や外食といった形でその価値を見出そうとしています。未来に向けて、個人が心豊かに過ごせる余暇の機会を創出し、その質を高めることが、社会全体の活力向上に繋がるでしょう。