金子恵治氏が語る、サイクリングと心身の健康:人生を豊かにする「基礎体力」の獲得







著名なファッション業界の仕掛け人である金子恵治氏が、自身の多忙な日々の中で、自転車が心身の健康維持に果たしている役割について語ります。バイヤーとしてのキャリアをスタートし、現在は数々のブランドのディレクションと自身の店舗運営を両立させ、「これまでの仕事人生で最も忙しい」と語る金子氏。そんな彼にとって、20代で偶然出会って以来、人生に欠かせない存在となった自転車が、日々の生活を充実させるための「基礎体力」を与えてくれたと言います。本稿では、金子氏の自転車との出会いから、それが彼にもたらした精神的・肉体的恩恵、そして今後の展望について深く掘り下げていきます。
金子氏にとって、自転車に乗る行為は精神的なリフレッシュと肉体的な調和をもたらすものです。どれほど仕事が立て込んでいても、予期せぬ問題に直面していても、自転車に乗ってペダルを漕いでいる間は、それらから完全に解放され、思考が研ぎ澄まされると語ります。現在、彼が仕事上で経験しているかつてないほどの忙しさは、比例するように自転車への情熱も最高潮に達しており、しばらく中断していたレースへの再挑戦も視野に入れているとのことです。
金子氏が自転車と巡り合ったのは、彼が20代後半でエディフィス社のバイヤーを務めていた頃でした。当時、ふとしたきっかけで手に入れた5万円ほどのロードバイクが予想以上の楽しさをもたらし、わずか1ヶ月後には20万円相当の本格的なモデルに買い替えるほど熱中したと言います。それ以来、彼は毎日片道約15kmの距離を自転車で通勤するようになりました。この経験を通じて、彼は自転車のカスタマイズに深く傾倒し、より快適な走行性能や、海外のサイクリング文化を取り入れたスタイリッシュな外観を追求するようになりました。仕事で各地を訪れる際には、現地の自転車専門店で様々なパーツやギアを買い集め、特にマウンテンバイクに細いタイヤを装着し、舗装路でも高速で走行できる「街乗り仕様」に改造して、そのギャップを楽しんでいたと述べています。
金子氏が本格的に競技の世界に足を踏み入れたのは、舗装路と未舗装路が混在するコースを走るシクロクロスでした。35歳の頃、多忙な仕事の合間を縫って、毎朝40kmのトレーニング走行を日課とし、その後通常業務に就くという生活を送っていました。周囲からはその精力的な活動に驚きの声が上がったものの、金子氏自身は体を動かすことで日中のコンディションがむしろ良好に保たれ、仕事にもスムーズに入り込めると感じていました。このような習慣を続けた結果、仕事による疲労感が軽減されたと彼は振り返ります。
金子氏の体験は、自転車が単なる移動手段に留まらず、心身の健康維持、ストレス軽減、そして仕事のパフォーマンス向上にも寄与する可能性を示唆しています。彼の情熱は、自転車が人生に活力をもたらす強力なツールであることを教えてくれます。