鎌倉・長谷の古民家カフェ「WITH KAMAKURA」:白川郷の伝統と湘南の風が織りなす美食体験





時を超え、白川郷の温もりが鎌倉で息づく
白川郷から鎌倉へ:伝統と革新の融合
江ノ島電鉄長谷駅からほど近い、歴史ある町に、世界遺産にも登録されている岐阜県白川郷から移築された一軒の古民家があります。築220年のこの建物は、雪深い里の記憶を秘めながら、2023年に「WITH KAMAKURA」として生まれ変わりました。現在は湘南の明るい日差しを浴び、すぐ近くには平安時代からこの地を見守ってきた御霊神社が静かに佇んでいます。緑豊かな庭園に面したカフェで、美味しいランチを堪能し、観光客にも人気の御霊神社を訪れる、そんな長谷の小さな散策に出かけてみませんか。
移築によって生まれた、新たな魅力と空間
長谷駅から線路沿いの小道を5分ほど歩くと、住宅街の一角に、薄緑色の特徴的な屋根が見えてきます。一般的に合掌造りと聞くと急勾配の茅葺き屋根を想像しますが、この建物は銅板葺きで、南側には天窓が設けられています。都市部での建築基準や防火上の理由から、耐火性の低い茅葺き屋根は採用できなかったのです。しかし、その代わりに芝生に面した広々としたウッドデッキテラスが加わり、新たな魅力を生み出しています。暖簾をくぐると、窓越しに広がる庭の緑と差し込む自然光が、思いのほか軽やかな空間を演出しています。天井に力強く渡された太い梁は、220年前の豪雪の重みに耐え抜いた歴史を物語っています。薪ストーブのある一角には、天井から麻縄で吊るされた四角い格子状の木枠が目を引きます。これは一体何なのでしょうか、その謎は後に明らかになります。
地元食材を堪能:季節の恵みあふれるランチタイム
その謎の木枠の正体は一旦置いておき、まずはランチを注文しましょう。メニューには、地元湘南の旬の食材をふんだんに使った定食が並びます。中でも品数豊富な「WITH御膳」は、メインディッシュをハンバーグか鮭から選ぶことができます。副菜には、葉山牛の牛すじ煮込みなど3種類の小鉢、新鮮なサラダ、ごはん、そして味噌汁が添えられています。今回選んだ鮭は、期待を裏切らない堂々としたサイズです。鉄板で香ばしく焼き上げられた皮に箸を入れると、パリッという心地よい音が響き渡ります。この皮の香ばしさと独特の食感が、大きな魅力となっています。ふっくらとした身には、焦がし黒ニンニクとキノコのソースが絶妙な旨味を加えています。スタッフの方々は、「素材本来の美味しさを大切に、シンプルながらも心を込めた調理を心がけています」と語ります。献立は季節ごとに内容が変わり、訪れるたびに新しい味に出会えるでしょう。ティータイムには、スパイシーなキャロットケーキや、マスカルポーネのアイスクリームケーキをコーヒーと共に楽しむのもおすすめです。