「佐藤」の焼酎、霧島の恵みが育む至高の味わい

「佐藤」:伝統と革新が織りなす、焼酎への情熱
佐藤酒造の歴史と信念:五代目が守り抜く品質
佐藤酒造を率いるのは、34歳の若き五代目当主、佐藤寿峻氏です。先代である四代目から託された「この地で焼酎を造り続け、次の世代へと継承する」という言葉を胸に、彼は常に飲み手のことを想い、真摯な姿勢で焼酎造りに向き合い続けています。
厳選された原料と手間暇かけた仕込み:焼酎の味を決定づける礎
『佐藤』の原料となるさつま芋は、顔の見える契約農家が丹精込めて育てた黄金千貫(コガネセンガン)です。8月に収穫が始まると、蔵人たちが総出で毎日芋の選別作業を行います。芋の状態を細かく確認しながら、ヘタを取り除き、傷んだ部分や入り込んだ土などを丁寧に取り除き、適切な大きさにカットします。この徹底した工程により、最高の芋だけが原料として使用され、目指す焼酎への第一歩が踏み出されます。
「不可逆」な酒造りへのこだわり:全工程に注がれる最善
佐藤氏は、酒造りは「不可逆」であると語ります。一つ一つの工程で手を抜けば、目指す酒は決して完成しない、一度進んだら元には戻れないという強い信念を持っています。そのため、全ての工程において最善を尽くすことを徹底しています。焼酎の味わいの骨格となる米麹造りでは、芳醇な風味とコクを生み出す黒麹、そしてすっきりとした味わいを引き出す白麹を明確に使い分けます。一次仕込みでは、酵母はシンプルに余計な香りをつけず、醪(もろみ)の状態を細やかに管理します。芋を加える二次仕込みでは、麹と芋の割合を1対5という黄金比にすることで、麹由来の甘い香りと蒸したての芋の香りが絶妙なバランスを生み出します。完成した醪は蒸留され、原酒はタンクの中で2年半から3年もの間、攪拌と静置を繰り返しながら熟成されます。
お湯割りで際立つ真価:まろやかな口当たりと豊かな香り
佐藤氏が最も重視するのは、「焼酎がお湯や水で割られた時に、いかに美味しい酒質を構築できるか」という点です。彼が淹れるお湯割りは、柔らかな芋の香りが立ち上り、驚くほどまろやかな口当たりが特徴です。まさに「王道の芋焼酎」と呼ぶにふさわしい逸品です。
「佐藤」の焼酎を味わえる場所:特約店「コセド酒店」
「36ぷらす3」の運行ルート上に位置する鹿児島中央駅の近くには、『佐藤』の特約店である「コセド酒店」があります。焼酎造りに情熱を注ぐ蔵人たちの魂が込められた一本を、ぜひこの場所で心ゆくまで堪能してください。
コセド酒店中央駅店:地酒の宝庫
コセド酒店は、鹿児島の焼酎、日本酒、ジンなど、地元の銘酒を取り揃える専門店です。中央駅店では、50を超える蔵元の酒が並び、角打ちコーナーではおすすめの地酒を気軽に楽しむことができます。所在地は鹿児島市中央町23-21アエールタワー1階、営業時間は10時から19時(角打ちは14時から、最終注文は18時15分)です。定休日は第2・第4月曜で、鹿児島中央駅から徒歩約5分とアクセスも良好です。
佐藤酒造への訪問:霧島の自然と焼酎造りの現場を体験
佐藤酒造は鹿児島県霧島市牧園町宿窪田2063に位置し、電話番号は0995-76-0018です。見学も可能ですが、事前予約が必要となります。自然豊かな霧島で、伝統と情熱が息づく焼酎造りの現場をぜひ体験してみてください。
本記事は、『サライ』2026年8月号の取材・文:関屋淳子氏、撮影:藤田修平氏による記事を再構成したものです。