夏山前の単独トレーニング:越生アルプスと黒山三滝でのハイキング











筆者は山歩きを始めて4年が経ち、訪れる地名や山の名前に幼少期の記憶が蘇ることが多々あります。埼玉県で育ったため、越生、飯能、秩父といった地域には遠足で訪れたような懐かしさを覚えます。今回、雑誌で偶然見つけた「大高取山(標高376m)」は、越生アルプスと越生10名山の一つに数えられています。この記事では、この大高取山での単独ハイキングの模様をご紹介します。
大観山から西山高取、白石様を経て大高取山へ至る往復ルートは、コース定数10。土地勘もあり、一人での挑戦も可能だと判断し、初めての単独ハイキングを決行しました。越生は梅の名所として知られていますが、実は「ハイキングのまち」宣言をした日本初の自治体でもあります。当日朝、越生公民館を訪れ、担当者から親切にコースの重要ポイントを教えてもらうことができました。午前10時50分にスタート。道中にある「世界無名戦士之墓」は、幼い頃に耳にした記憶がありましたが、想像していた素朴な墓とは異なり、長い石段の先に立つ壮大な白い建物に驚かされました。この墓は、1955年に地元の医師が中心となって建立されたもので、第二次世界大戦で命を落とした兵士たちを敵味方の区別なく追悼する目的があり、現在は登録有形文化財にも指定されています。偶然にも地元のケーブルテレビの撮影班と出会い、楽しい会話を交わしました。墓の建物からは、周囲の街並みが一望できる素晴らしい景色が広がっており、その麓が大観山(標高176m)の山頂でした。山頂碑が越生の象徴である梅の花の形をしていて可愛らしく、記憶とは異なる光景に新鮮な驚きを感じました。
木漏れ日が心地よい、風通しの良い森の中を進むと、西山高取(標高271m)の頂上に到着しました。ヤマツツジが少し咲き残り、眺望も良く、休憩に最適な場所でした。次に現れたのは「白石様」という神秘的な場所で、白い石の塊が神聖な雰囲気を醸し出していました。さらに、根っこ山(標高324m)という小さなピークは、その小さな名札が印象的でした。このように、道のりには小さな発見が点在し、ハイキングをより一層楽しいものにしてくれました。これらの経験を通じて、筆者は夏の本格的な登山に向けて心身ともに充実したトレーニングを積むことができました。
この山歩きの旅は、過去の記憶と現在の体験が交錯する、実に豊かなものでした。自然の中で自分と向き合い、新たな発見をする喜びは、日々の生活に活力を与えてくれます。未来へ向かう私たちにとって、時には立ち止まり、過去を振り返ることで、新たな価値や意味を見出すことができるでしょう。一歩一歩、自分のペースで進むことの大切さを教えてくれる、素晴らしい冒険でした。