賀来賢人、プロデューサーとしての視点と俳優としての情熱を語る:新作ホラー映画『Never After Dark』と今後の展望

俳優の賀来賢人さんが、プロデュースと出演を兼ねるホラー映画『Never After Dark/ネバーアフターダーク』について、その制作過程や込められた情熱を語りました。Netflixドラマ『忍びの家 House of Ninjas』で注目を集めた彼が、デイヴ・ボイル監督と共に立ち上げた映像制作会社「SIGNAL181」の初の長編作品となる本作。賀来さんは、亡霊が棲む洋館のオーナーの息子役を演じながら、プロデューサーとしても作品のあらゆる面に深く関わっています。インタビューでは、制作における映像表現への強いこだわりや、主演の穂志もえかさんの演技に対する称賛、そして俳優業を通じて培われたプロデュースへの思いが明かされました。さらに、ロサンゼルスの大手マネジメント会社との契約による海外展開への展望や、映画館での鑑賞体験に対する深い愛情も語られ、彼のクリエイターとしての多角的な視点と、映画界への貢献に対する熱い思いが浮き彫りになっています。
賀来賢人、映画『Never After Dark』で新たな挑戦:制作秘話と未来への展望
先日、Netflixドラマ『忍びの家 House of Ninjas』で大きな話題を呼んだ俳優、賀来賢人さんが、自身がプロデュースと出演を務めるホラー映画『Never After Dark/ネバーアフターダーク』について、その制作過程と込められた思いを詳細に語りました。本作は、賀来さんとデイヴ・ボイル監督が共同で設立した映像制作会社「SIGNAL181」の記念すべき長編映画第1作となります。
この戦慄のホラー作品では、死者の姉と生者の妹という異色の霊媒師コンビが、山奥の洋館に巣食う凶悪な亡霊に立ち向かう物語が描かれます。賀来さんは、霊の存在に懐疑的な洋館オーナーの息子役を演じ、演技面でも作品に貢献しています。
制作において、賀来さんが最もこだわった点の一つは「ルック」、すなわち視覚的表現でした。彼は、できる限り説明を排し、映像だけで物語を伝えることを目指し、デイヴ監督と密接に協力して脚本段階からこの共通認識を持って作業を進めたと述べています。俳優として活動してきた中で抱いていた「もっとルックを追求した映画作りができないか」という疑問が、彼をプロデューサーとしての道へと駆り立てたのです。衣装やメイク、特殊メイク、美術に至るまで、全てをゼロから作り上げ、CGに頼らずアナログな手法を多用したことで、作品は独特の世界観と深い没入感を生み出しています。
共同設立者であるデイヴ・ボイル監督については、「アイデアの宝庫」と称賛し、物語への尽きない愛情が彼の魅力だと語りました。多忙な中でも常にシナリオを執筆し続けるデイヴ監督の情熱が、賀来さんの心を掴み、共同での会社設立へと繋がったのです。『忍びの家 House of Ninjas』での共演後、「次はこんな作品を作りたい」という夢物語を現実のものとするため、賀来さんが自らアプローチし、迅速な会社設立と映画制作の実現に至りました。この驚異的なスピード感は、東宝やアメリカの「XYZ Films」といった素晴らしいパートナーに恵まれたこと、そして何よりも賀来さん自身の強い信念と運の良さによるものだと謙虚に語っています。
主演の霊媒師・愛里を演じた穂志もえかさんの演技についても、賀来さんは深い感銘を受けたようです。毎テイクごとに異なるアプローチを見せる穂志さんの演技は、編集の選択肢を広げ、キャラクターに奥行きを与えました。物語が進むにつれて愛里の人間味あふれる魅力が明らかになることで、ホラーと人間ドラマのバランスが絶妙に保たれていると分析しています。また、洋館のオーナー役で共演した木村多江さんについては、『忍びの家 House of Ninjas』に続き親子役での再共演となり、彼女の俳優としての魅力と現場を和ませる能力を高く評価し、今後も全作品に出演してほしいと絶賛しました。
プロデューサーとして映像作品を作り、世に送り出す経験は、賀来さん自身に大きな自信をもたらしました。俳優として培ってきた「物語全体を俯瞰する力」がプロデュース業に活かされたと語る一方、資金調達から売り込みまで多岐にわたる業務の大変さも実感したといいます。しかし、このような困難を乗り越え、素人ながら映画を完成させたことは、彼にとってかけがえのない経験となりました。
さらに、賀来さんはロサンゼルスを拠点とする大手エンターテインメント・マネジメント会社「Artists First」との契約を通じて、海外作品への出演願望だけでなく、プロデュース業のサポートを強く意識しています。ハリウッドのスタジオと直接コンタクトを取れるようになったことで、これまで想像もしなかった規模の企画が動き出していることに驚きを隠さず、このチャンスを最大限に活かして実績を積み重ねていきたいと意欲を見せました。
今後の展望として、日本の文化や背景を深く理解し、尊重してくれる海外のチームとの協業を熱望しています。互いに対等な関係で、日本の描写はこちらに任せ、相手の得意分野ではアドバイスを受けながら、大規模な作品を作り上げることで、新たなフェーズへと進むことができると考えています。
配信作品と劇場公開作品の両方を経験してきた賀来さんは、それぞれの良さを理解しています。ホラー作品である『Never After Dark』は、映画館の大きなスクリーンで鑑賞することで、圧倒的な没入体験ができると強調しました。自身もクリストファー・ノーラン監督の『インセプション』を映画館で観た際の強烈な感動が忘れられないと語り、映画館文化を根付かせるために微力ながら貢献したいと締めくくりました。
映画製作の新たな地平を切り拓く賀来賢人の挑戦
賀来賢人さんの今回の挑戦は、日本の映画界に新たな風を吹き込む可能性を秘めていると感じます。俳優としての経験と視点をプロデュース業に活かすことで、単なる「作品に出る」だけでなく「作品を創る」という、より包括的なクリエイティブ活動へと踏み出している点が非常に印象的です。彼が語る「ルックへのこだわり」や「映像だけで物語を伝える」という姿勢は、観客に深い感動と体験を提供しようとする真摯なクリエイターとしての情熱を物語っています。特に、海外のマネジメント会社との契約や、異文化を尊重した協業への意欲は、日本映画の国際的な可能性を広げる上で重要な一歩となるでしょう。彼の挑戦は、多くの俳優やクリエイターに刺激を与え、日本のエンターテインメント業界全体の発展に寄与するに違いありません。映画館での感動体験を大切にする彼の思いは、デジタル化が進む現代において、映画本来の魅力を再認識させてくれる貴重なメッセージでもあります。