ぐるめぶんか

キューバサンド、東京を巡る絶品探索

「おとなの週末」のライター、星野真琴氏が映画に触発され、東京中で絶品のキューバサンドを探し求めた美食探訪記です。

心躍る一口、東京キューバサンドの旅へ

映画から始まったキューバサンドへの情熱

寒さ厳しい日々、家で映画を鑑賞していた筆者は、とある作品に登場するキューバサンドに心を奪われました。その美味しそうな描写に触発され、写真家の大西氏に連絡を取ったところ、彼女の友人が作成したという珠玉の「キューバサンドMAP」が手渡されます。こうして2月は、筆者にとって「キューバサンド強化月間」と位置づけられることになりました。このマップを手に、至高のキューバサンドを求めて東京の街を駆け巡る冒険が幕を開けたのです。

新井薬師前で見つけた自家製ローストポークの逸品

旅の始まりは、新井薬師前に佇む「サンセットビア FC」でした。ここでは、自家製ローストポーク、ハム、チーズ、ピクルス、そしてアメリカンマスタードが絶妙に調和したキューバサンドが提供されています。店主の愛情がたっぷり込められた一品は、しっかりとプレスされ、映画のワンシーンを彷彿とさせる美しい見た目。スパイシーなローストポークの風味が口いっぱいに広がり、筆者は「こんなお店が近所にあったら…」と、思わず都会的な生活に思いを馳せました。雪がちらつく中、その美味しさに「エンピンガーオ!」と感嘆の声を漏らします。

上野で味わう本場キューバの味

展示会からの帰り道、筆者は上野にある「キューバサンド アンドデリ アイナマ」へ立ち寄りました。キューバ出身の店主が手掛けるこの店は、期待感が高まります。たっぷりのプルドポークはスパイシーながらも脂身控えめで、あっという間に完食。パンのふかふかもちもちとした食感と、バターの香ばしい風味が食欲をそそり、ここでも筆者は「エンピンガーオ!」と叫びました。

茅場町で出会った優しい味わいのクバーノ

野暮な用事のついでに訪れたのは、茅場町の「クバーノクバーノ」。スペイン語でキューバサンドを意味する「クバーノ」を冠したこの店の一品は、驚くほど穏やかで優しい味わいが特徴でした。ふわふわのパンにたっぷりのバター、しっとりとしたローストポークのスライスが心地よい口当たりを生み出しています。控えめな辛さのハニーマスタードが味全体を上品に引き締め、力強いイメージのクバーノが持つ意外な一面に、筆者は再び「エンピンガーオ!」と感動しました。

三軒茶屋から渋谷へ、広がるキューバサンドの多様性

その後、筆者は行きつけのネイルサロン近く、三軒茶屋の「サンドイッチ ブー」で新たなキューバサンドを発見。ぺったんこにプレスされたサクサクのパンと、とろけるチーズの間から顔を出す紫オニオンが、ほのかな野菜不足を解消してくれるような一品です。アルコールも豊富に揃っており、友人との再訪を誓いました。続いて、カメラマンの大西氏と合流し、NYセレブを魅了する味と評判の渋谷「Cafe Habana TOKYO」へ。ここではマスタードの代わりにチポトレマヨネーズが使われ、ピリ辛で独創的な風味が特徴です。自家製ローストポークとマヨネーズの辛味と酸味が絶妙に絡み合い、筆者はその美味しさに思わず「エンピンガーオ!」と笑顔を見せました。

世界一の栄冠を誇る蒲田のキューバサンド

最後に訪れたのは、キューバサンドの世界大会で1位を獲得した店があるという蒲田の「PAN」。もちろん、筆者はその名高い「蒲田のキューバサンド」を注文しました。パンの表面に塗られたハチミツがキャラメリゼのようにパリッとした食感と、甘じょっぱい風味を生み出しており、非常に斬新な味わいです。小悪魔的な魅力を持つこの完成度の高さに、筆者は心から「ん〜エンピンガーオ!」と唸りました。この旅で、筆者はキューバサンドの奥深さと多様性を存分に堪能することができました。

池袋に誕生した新しい中華料理店「文山包」:伝統と現代が融合した美食体験

池袋の新しい食の風景に、カジュアルながらも本格的な中華料理を提供する「文山包」が加わりました。伝統的な技術と現代的な感性が融合したこの店は、美食を求める人々にとって新たな選択肢となるでしょう。

伝統の味と現代のセンスが織りなす、池袋の新中華体験

「食べログ」が厳選する注目の新店:文山包 池袋店

食のプラットフォーム「食べログ」では、日々多数の新店舗が登録される中、開業間もなく高い評価や多くの「保存」を獲得している注目店が存在します。今回は、食に精通したライターが、そんな話題の新店の中から「文山包 池袋店」をピックアップし、その魅力とレビューをお届けします。

池袋に誕生した、洗練された「大人の町中華」

2026年3月、池袋駅から徒歩約5分の場所に「文山包 池袋店」がオープンしました。この店は、気軽に楽しめる「大人の町中華」をコンセプトに掲げ、台湾の高級茶「文山包種」にその名を由来しています。小野大樹氏率いる株式会社5Cの最新業態であり、2024年に吉祥寺で話題となった「sinensis」に続く、同社にとって4番目の店舗となります。

本格中華の主役:蒸したて手包み小籠包

「文山包 池袋店」の最大の魅力は、店頭に設置された蒸し器で一つ一つ丁寧に蒸し上げられる小籠包です。海老マヨ、角煮、麻婆豆腐、酢豚、よだれ鶏といった伝統的な中華料理を基盤としつつも、若年層が多い池袋の街の特性に合わせて、親しみやすさと現代的な要素を巧みに融合させています。

落ち着いた空間で楽しむ、上質な食体験

店内は、華美な装飾を排し、素材の質感や光と影を活かした落ち着いた雰囲気が特徴です。このような空間デザインは、訪れる人々が料理と会話に集中できるよう配慮されており、心地よい時間を過ごせることでしょう。カウンター席の他に、テーブル席や円卓も完備し、全52席。一人での食事からグループでの会食まで、様々なシーンに対応可能な構成となっています。

職人の技が光る、絶品「手包小籠包 - 文山包仕立て」

店の看板メニューである「手包小籠包 - 文山包仕立て」(2個・500円)は、熟練の職人が手間暇かけて手包みする、まさに芸術品です。薄く均一に伸ばされた皮はもっちりとした食感で、蒸し上げられると同時に中のスープが溢れ出し、一口食べれば豊かな肉汁が口いっぱいに広がります。温度や湿度、包む速度まで細部にこだわり抜いて作られたこの一品は、蒸籠が開いた瞬間にその完璧な仕上がりが伝わってきます。

「sinensis」でも人気の「口水鶏」

「口水鶏」(900円)は、姉妹店「sinensis」でも絶大な人気を誇る一品です。国産鶏を低温でじっくりと調理することで、しっとりとした柔らかな食感を実現。甘辛い特製のタレとの絶妙なハーモニーが食欲をそそり、つい箸が止まらなくなるでしょう。

手間暇かけた逸品「黒酢酢豚」

「黒酢酢豚」(フル1,550円/ハーフ1,250円)もまた、見逃せない逸品です。厳選された国産豚バラ肉を丸一日かけて柔らかくなるまで煮込み、その後揚げてから特製の黒酢で仕上げています。これにより、コク、旨み、そして香ばしさが幾重にも重なり合った、深みのある味わいを堪能できます。

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木村屋総本店の「酒種あんぱん」:銀座本店の隠れた製造現場に迫る

木村屋総本店は、150年以上にわたり日本のパン文化を牽引してきた老舗です。その看板商品である「酒種あんぱん」は、日本人の味覚に寄り添うパンを目指して開発されました。この記事では、通常非公開とされている銀座本店の上階にあるパン工場に潜入し、その伝統の味を守り続ける職人たちの情熱と、驚くべき製造工程を詳しく紹介します。早朝から始まるパン作りから、熟練の技術が光る手作業の数々、そして独自の酒種酵母が織りなす風味豊かな味わいまで、あんぱんが愛され続ける理由を探ります。また、焼きたてのあんぱんが持つ特別な美味しさや、職人たちが効率的かつ丁寧に大量のパンを生産する舞台裏にも迫ります。このレポートを通して、木村屋総本店の「酒種あんぱん」に込められた歴史と職人たちの心意を感じていただければ幸いです。

木村屋総本店の伝統:酒種あんぱんが愛される秘密

1869年に創業し、現在では全国に26店舗を展開する木村屋総本店は、日本のパン業界において確固たる地位を築いています。特に1874年に誕生した「酒種あんぱん」は、「日本人の舌に合うパン」という創業者たちの願いが込められ、150年以上の長きにわたり多くの人々に愛され続けています。このあんぱんの最大の特徴は、一般的なパン作りに使われるイーストではなく、「酒種」と呼ばれる独自の酵母を使用している点にあります。イーストが糖蜜を栄養源とするのに対し、酒種は米を主原料として培養されるため、独特の深い風味と、日本人が慣れ親しんだ味わいを生み出すことができます。酒種酵母を用いたパン作りは、イーストに比べて手間と時間がかかりますが、その分、他にはない豊かな香りと、しっとりとした食感が生まれるのです。銀座本店の1階で販売されるあんぱんは、この本店の7階と8階にある工房で、職人たちの手によって一つ一つ丁寧に作られています。筆者がこの事実を知った時、都市の中心である銀座のビル上階で、これほど大規模なパン製造が行われていることに大変驚きました。

木村屋総本店が長年にわたり愛される理由は、その独自の製法と、職人たちの揺るぎない情熱にあります。彼らは、創業以来変わらない「日本人に合うパン」という理念を貫き、酒種あんぱんの味を守り続けています。酒種酵母がもたらす独特の風味は、単なる甘さだけでなく、深みのある旨味と香ばしさを兼ね備えています。この酵母は、米をベースに発酵させることで、日本酒のような繊細な香りをパン生地に与え、どこか懐かしくも新しい味わいを生み出しています。また、酒種酵母はイーストに比べて発酵に時間がかかり、温度や湿度管理も非常にデリケートですが、職人たちは長年の経験と知識を活かし、最適な状態でパンを作り上げています。彼らの熟練した技術と、伝統的な製法へのこだわりが、木村屋総本店のあんぱんを単なるパンではなく、日本の食文化の一部として昇華させているのです。銀座本店の工房で生まれるあんぱんは、まさに日本のパン作りの歴史と技術の結晶であり、その一つ一つに職人たちの誇りと愛情が込められています。

銀座本店の工房:早朝から始まるあんぱん作りの舞台裏

銀座本店のパン工房では、毎朝5時半という早い時間から、10時の開店に向けてパン作りがスタートします。7階ではあんぱんや惣菜パン、一部の菓子パンが、8階ではフランスパンなどが製造されており、それぞれのフロアで異なるパンが職人の手によって生まれています。製造工程は、まず機械で生地を均等に分割することから始まりますが、その後の餡を包む作業はすべて手作業です。職人たちは驚くほどの速さで餡を生地で包み込み、その手際の良さには目を見張るものがあります。餡の量は、長年の経験で培われた手の感覚で正確に把握されており、たとえどれほど素早くても、出来上がったパンの大きさや形は常に均一で美しい仕上がりです。この手作業は、創業当時から受け継がれてきた「酒種あんぱん」の製法の一部であり、職人の技が光る瞬間でもあります。餡を包んだ後、あんぱんの種類ごとに異なる飾り付けが施されます。「桜」には桜の塩漬けを、「小倉」には切り込みを、「けし」にはけしの実をまぶすなど、見た目でも味がわかるように工夫されています。この飾り付けもまた、一つ一つ手作業で行われ、パンの個性を際立たせています。

飾り付けを終えた生地は、再び発酵の工程へ。発酵を終えた生地は、焼く前にもかかわらず、すでにふっくらと丸みを帯び、その美味しさを予感させます。そして、いよいよ焼き上げの段階へ。高温の窯でわずか8分ほどで焼き上げられますが、焼きムラを防ぐために、途中でパンの前後を入れ替える作業も手作業で行われます。酒種生地は非常にデリケートで、わずか数秒の差でも焼き色に影響が出るため、職人の熟練した判断が不可欠です。焼きあがったあんぱんは、香ばしい香りを店内に漂わせながら、1階の店舗で販売される木樽へと素早く詰められます。この詰め込み作業もまた、職人の巧みな技が光る場面です。熱々のあんぱんを木樽の空いたスペースにぴったりと収める様子は、まさに芸術的です。木樽の中で蒸されることで、あんぱんはしっとりともちもちとした独特の食感に仕上がります。焼きたてのあんぱんは、表面がカリッとしており、熱々であるため甘みがより強く感じられ、開店直後の10時に訪れると、この特別な味わいを体験することができます。平日でも約3,000〜4,000個、休日にはその1.5倍ものあんぱんが、たった7〜8人の職人によって、決して広くないこの工房で生み出されているのです。木村屋総本店のあんぱんが、150年以上もの間、多くの人々に愛され続けるのは、職人たちの丁寧な手作業と、一切の妥協を許さない情熱の賜物と言えるでしょう。

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