美食評論家が厳選!注目の新レストランガイド:麻布苑とABERDEEN






美食界で高い評価を得るフードライター、森脇慶子氏が、最新の美食トレンドに左右されない確かな目利きで、新たにオープンした優れた飲食店を厳選して紹介します。今回は、コストパフォーマンスに優れた焼肉店「麻布苑」と、伝統と革新が融合した香港小皿料理を提供する「ABERDEEN」の二店舗が注目されています。これらの店舗は、その独特の魅力と質の高い料理で、すでに多くの食通たちの関心を集めています。
まず、麻布十番に登場した焼肉の新星「麻布苑」は、8月の開業以来、焼肉愛好家の間で話題となっています。この店の最大の魅力は、その驚くべき費用対効果です。一人あたり約1万円で、上質な肉を堪能できるという破格の価格設定は、肉の品質に詳しい人々をも驚かせます。肉の厚みや、噛むほどに広がる濃厚な旨味は、誰もが満足することでしょう。特に、名門精肉店「樺澤商店」や「田島健次商店」から仕入れる、水を一切使わない「無水ハラミ」や「無水黒タン」は、その調理法が肉本来の風味を最大限に引き出し、格別の焼き上がりを実現しています。メニューは焼肉を中心に、ナムル、キムチ、ご飯、スープ、デザートとシンプルながらも、焼肉店の本質を追求する姿勢が強く感じられます。また、「田島健次商店」の希少部位「左の白ヤン」も提供され、肉への深いこだわりがうかがえます。
次に、三越前のコレド室町1にオープンした「ABERDEEN(香港仔:アバディーン)」は、銀座で9年の歴史を持つ「喜記」の姉妹店として注目を集めています。広々とした洗練された空間で提供されるのは、香港の伝統を守りつつも現代的なセンスを取り入れた多彩な小皿料理です。これらの料理は1〜2人前で提供されるため、少人数でも多くの種類を楽しむことができるのが魅力です。
特におすすめの一品は、山﨑料理長が手掛ける「鉄板叉焼」(1,800円)です。香港を代表する焼味(シュウメイ)の一つである叉焼が、熱々の鉄板に乗って登場します。客の目の前で焼味汁(叉焼ダレ)がかけられる演出は、音と香りで食欲を刺激し、できたてのような香ばしさと熱々感が楽しめます。山﨑総料理長によると、叉焼は長時間低温でじっくりと火を通し、最後に高温で焼き上げることで、柔らかく、風味豊かな仕上がりになるそうです。アラカルトの他に、ディナーコースは5,000円から提供されており、様々な香港料理を体験できます。これらの新店は、それぞれ異なるジャンルながらも、その品質と価格、そして食へのこだわりにおいて、美食家たちを唸らせる存在となること間違いなしです。
今回紹介された「麻布苑」と「ABERDEEN」は、単なる新しい飲食店ではなく、それぞれのジャンルにおいて新たな価値を提案しています。麻布苑は、徹底した品質管理と手頃な価格で、焼肉の新たなスタンダードを築き上げようとしています。一方、ABERDEENは、香港料理の伝統を尊重しつつ、現代の食文化に合わせた小皿料理という形式で、より多くの人々にその魅力を伝えています。どちらの店舗も、単に美味しいだけでなく、来店客に忘れられない食体験を提供しようという強い情熱が感じられます。これらの店は、フードライター森脇慶子氏が選んだ「今訪れるべき良店」として、グルメシーンに新たな風を吹き込む存在となるでしょう。